ニュース速報
ワールド

米主導のIS掃討10年、関係国が将来巡り協議 アフリカで脅威拡大

2024年10月18日(金)14時59分

米主導で進めてきた過激派組織「イスラム国」(IS)掃討作戦が17日、正式な開始から10年の節目を迎え、米国と北大西洋条約機構(NATO)同盟国はブリュッセルで今後の方針を協議した。写真はイランで今年1月、ISの攻撃による犠牲者を弔うセレモニー(2024年 ロイター)

Phil Stewart

[ブリュッセル 17日 ロイター] - 米主導で進めてきた過激派組織「イスラム国」(IS)掃討作戦が17日、正式な開始から10年の節目を迎えた。同作戦への逆風が強まる中、米国と北大西洋条約機構(NATO)同盟国はブリュッセルで今後の方針を協議した。

米軍は今夏、西アフリカのテロ対策拠点としていたニジェールの基地から撤収を迫られた。アフガニスタンでは2021年にイスラム主義組織タリバンが権力を掌握、イラクは駐留米軍の削減と連合軍の活動終了を求めている。

社会の関心はロシアのウクライナ侵攻や中東の紛争に集まっているが、米当局者はアフリカなどでISの脅威が高まっていると警告している。

オースティン米国防長官は会議で「われわれは中国によるいじめやロシアの無謀なウクライナ侵攻などさまざまな重要課題に取り組んでいる」とする一方、ISの脅威を見失ってはならないと警鐘を鳴らした。

NATOのルッテ事務総長は「脅威は進化している」とし、「単独犯による攻撃が増加している。テロリストはますます新技術を使うようになり、震源地はサヘル地域(サハラ砂漠南部)に南下している」と述べた。

アフリカではブルキナファソやマリ、ニジェールでアルカイダやISとつながりのあるグループが多数の市民を殺害し、数百万人が難民となっている。

ロイター
Copyright (C) 2024 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

ロ外相、イエメン攻撃の即時停止と対話要請 米長官と

ワールド

習主席、中国EU首脳会議の招請辞退と英紙報道 外交

ワールド

ケロッグ米特使の職務限定、ロシアが「ウクライナ寄り

ワールド

米がフーシ派に大規模攻撃 商船攻撃に強硬措置 31
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:日本人が知らない 世界の考古学ニュース33
特集:日本人が知らない 世界の考古学ニュース33
2025年3月18日号(3/11発売)

3Dマッピング、レーダー探査......新しい技術が人類の深部を見せてくれる時代が来た

メールマガジンのご登録はこちらから。
メールアドレス

ご登録は会員規約に同意するものと見なします。

人気ランキング
  • 1
    テスラ販売急減の衝撃...国別に見た「最も苦戦している市場」とは
  • 2
    【クイズ】アメリカを貿易赤字にしている国...1位は中国、2位はメキシコ、意外な3位は?
  • 3
    「若者は使えない」「社会人はムリ」...アメリカでZ世代の採用を見送る会社が続出する理由
  • 4
    白米のほうが玄米よりも健康的だった...「毒素」と「…
  • 5
    うなり声をあげ、牙をむいて威嚇する犬...その「相手…
  • 6
    テスラ失墜...再販価値暴落、下取り拒否...もはやス…
  • 7
    【クイズ】世界で1番「石油」の消費量が多い国はどこ…
  • 8
    【クイズ】ウランよりも安全...次世代原子炉に期待の…
  • 9
    ラオスで熱気球が「着陸に失敗」して木に衝突...絶望…
  • 10
    テスラ離れが急加速...世界中のオーナーが「見限る」…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中