英国、チャゴス諸島をモーリシャスに返還 インド洋の戦略的要衝

英政府は3日、インド洋の戦略的要衝チャゴス諸島をモーリシャスに返還すると発表した。強制移住させられたチャゴス諸島の元住民は帰還が可能になる一方で、チャゴス諸島のディエゴガルシア島にある英米軍基地は英国が保持する。(2024年 ロイター)
[ロンドン 3日 ロイター] - 英政府は3日、インド洋の戦略的要衝チャゴス諸島をモーリシャスに返還すると発表した。強制移住させられたチャゴス諸島の元住民は帰還が可能になる一方で、チャゴス諸島のディエゴガルシア島にある英米軍基地は英国が保持する。
英政府は、ディエゴガルシア基地の運用は合意により保護されるとした。
バイデン米大統領は合意を歓迎し、次の世紀まで空軍基地の効果的な運用を確保できると述べた。
「ディエゴ・ガルシアは米英共同の軍事施設であり、国家、地域、そして世界の安全保障において重要な役割を担っている」と声明で表明した。
ラミー英外相は「今回の合意は、重要な軍事基地を将来にわたって確保するもので、世界の安全保障を守る上でわれわれが果たす役割を強化する」と述べた。
モーリシャスは1968年に英国から独立したが、英国はその3年前の65年にチャゴス諸島を英領に編入した。70年代初頭、チャゴス諸島で最大のディエゴガルシア島に空軍基地を建設するにあたり、約2000人の島民がモーリシャスやセーシェルに強制移住させられた。
国連は19年、英国がチャゴス諸島の管理を放棄すべきとする拘束力のない決議を採択していた。