英ＥＵ、協力強化で一致 首脳会談定期開催へ

英国のスターマー首相（左）は１０月２日、ブリュッセルで欧州連合（ＥＵ）のフォンデアライエン欧州委員長と会談し、協力強化に向け取り組みを加速することで合意した。代表撮影（２０２４年　ロイター）

Philip Blenkinsop　Alistair Smout

[ブリュッセル／ロンドン ２日 ロイター] - 英国のスターマー首相は２日、ブリュッセルで欧州連合（ＥＵ）のフォンデアライエン欧州委員長と会談し、協力強化に向け取り組みを加速することで合意した。

スターマー氏は今年７月の総選挙で自身が率いる労働党が勝利し、政権交代を果たして以来、ＥＵとの関係再構築に意欲を見せてきた。さまざまな分野が視野に入る中、英ＥＵ双方とも安全保障に関する協定締結を求めている。

フォンデアライエン氏との会談では２０２５年から定期的に英ＥＵ首脳会議を開催することで合意。それを前に今秋に再び会談し、「協力強化の課題を迅速に前進させる」とした。

スターマー氏はＥＵのミシェル大統領や欧州議会のメツォラ議長とも会談した。英首相によるブリュッセル訪問は２０１９年以来だった。

同氏はＥＵの単一市場への復帰は否定する一方で、国境検査所での食品の衛生植物検疫の削減に関する新たな協定の締結や特定の専門資格の相互承認、ツアー中のアーティストのＥＵへのアクセス緩和も目指すと述べてきた。

ＥＵは域内の１８─３０歳の若者が英国に居住し、英国の若者がＥＵに最長４年間滞在できるようにする制度を提案しているが、スターマー氏は受け入れない考えを示している。