中絶禁止の米ジョージア州法、州裁判所が差し止め
ジョージア州裁判所は30日、妊娠6週ごろ以降の人工妊娠中絶を禁止する州法について、州憲法が保障するプライバシーと自由の権利を侵害しているとして、差し止めを命じた。2022年5月、ジョージア州アトランタで撮影(2024年 ロイター/Alyssa Pointer)
Brendan Pierson
[30日 ロイター] - ジョージア州裁判所は30日、妊娠6週ごろ以降の人工妊娠中絶を禁止する州法について、州憲法が保障するプライバシーと自由の権利を侵害しているとして、差し止めを命じた。
州法は2019年に州議会で可決され、連邦最高裁判所が22年に中絶を憲法上の権利と認めた1973年の「ロー対ウェード」判決を覆したのを受けて施行された。
訴訟はリプロダクティブ・ジャスティス(性と生殖に関する社会正義)を訴える団体「シスターソング」が起こしていた。
ジョージア州のケンプ知事(共和党)の報道官は、同州が「胎児の命のために闘う場所であり続ける」とコメント。「一人の判事の個人的信条」により州民や州議会議員の意思が覆されたと批判した。
州法は妊娠6週前後とされる胎児の心拍確認後の中絶をほぼ禁じている。州裁判所は、胎児が母体外で生存可能になった段階ではじめて中絶を禁止できるとの判断を示した。