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ドラギ氏、EUの市場統合の重要性強調 「単独では競争できず」

2024年10月01日(火)12時49分

9月30日、欧州中央銀行(ECB)前総裁のマリオ・ドラギ氏(写真)は欧州連合(EU)加盟国は単独では中国や米国と競争することはできず、世界的規模の汎欧州ビジネス創出にはより統合された単一市場が必要との認識を示した。フランスで17日撮影(2024年 ロイター/Johanna Geron)

[ブリュッセル 30日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)前総裁のマリオ・ドラギ氏は30日、欧州連合(EU)加盟国は単独では中国や米国と競争することはできず、世界的規模の汎欧州ビジネス創出にはより統合された単一市場が必要との認識を示した。

シンクタンクのブリューゲルが主催したセミナーで、EUが取るべき最も重要な方策は統合だと強調した。

EUの企業は技術革新と巨額の補助金に支えらえた米国や中国の企業との競争に直面しており、国境をまたぐ障壁と各国の規制により規模が損なわれていると指摘。地政学的状況からみて、加盟国単独では規模が小さすぎて対応できないと警告した。

その上で、加盟国が個別に戦略的技術を決めて欧州の強みを発展させるのではなく、戦略のパッチワークを避けるためにEU全体の戦略が必要と強調。

例として、35の携帯電話事業者と351の非投資ベースのバーチャル事業者が存在している通信分野を指摘した。こうした状況により欧州の投資水準が米国と比べて低くなっており、人工知能などの技術の進歩によりこのギャップがさらに広がる可能性があると警告した。

ロイター
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