台風18号、2日に台湾南部に上陸へ 軍動員し警戒
10月1日、大型で非常に強い台風18号(クラトン)が接近している台湾では、予想される高潮などに備え軍約4万人を動員した。写真は高雄市内で台風に備える人々(2024年 ロイター/Ann Wang)
Yimou Lee Fabian Hamacher Ann Wang
[高雄(台湾) 1日 ロイター] - 大型で非常に強い台風18号(クラトン)が接近している台湾では、予想される高潮などに備え軍約4万人を動員した。
台湾中央気象署によると、台風18号は2日の午後早い時間に南部の高雄市に上陸し、その後北東に進み東シナ海に抜けると予想されている。
高雄市政府は1日を休業・休校日とすることを決定し、住民に自宅待機を呼びかけた。陳其邁市長は対策会議で、今回の台風は同市で37人の死者が出た1977年の台風4号(テルマ)級の強さだと述べ、住民に海岸や山、川の近くに行かないよう呼びかけた。
高雄のすぐ北にある台南市に大規模な製造拠点を持つ台湾積体電路製造(TSMC)は、規定の台風対応体制に入ったとした上で、操業への大きな影響は予想していないと述べた。
交通部(運輸省)によると、空の便は国内線88便と国際線24便が欠航となり、離島への船も運休した。2日は国内便全234便が欠航する。鉄道は、南部と東部を結ぶ路線が閉鎖されたが、南北を走る高速鉄道(台湾新幹線)は平常通り運行している。
南東部沿岸では、浸水した貨物船から海に飛び込んだ乗員19人のうち13人をヘリコプターで救出。残る6人の捜索活動が続けられている。