欧州諸国、平和を望むなら「戦争に備える必要」=仏大統領
3月14日、フランスのマクロン大統領(写真)はロシアがウクライナでの戦争に勝ったとしてもウクライナで止まることはないとの見方を示し、欧州が平和を望むなら戦争に備えなくてはならないと述べた。パリで12日代表撮影(2024年 ロイター)
[パリ 14日 ロイター] - フランスのマクロン大統領は14日、ロシアがウクライナでの戦争に勝ったとしてもウクライナで止まることはないとの見方を示し、欧州が平和を望むなら戦争に備えなくてはならないと述べた。
マクロン大統領は先月、パリで開催したウクライナ支援の国際会合で、欧米諸国の地上部隊をウクライナに派遣する可能性を排除しない考えを表明。ロシアに対する「戦略的な曖昧さ」を提起することを意図したものだったが、さまざまな議論が巻き起こった。
マクロン氏はこの日、テレビのインタビューで「ロシアがこの戦争に勝てば、欧州の信用は地に落ちる」と指摘。ロシアに対する弱さを示し、ウクライナへの侵攻を助長させることになるため、欧州は「レッドライン(越えてはならない一線)」を引いてはならないと述べた。
ただ、ウクライナへの派兵が行われる場合、どのようなものになるのか詳細については明言を避け「正確に言えない理由がある。プーチン大統領にヒントを与えるつもりはない」と語った。
その上で、フランスは決してロシアに対して攻撃を開始することはないとし、フランスはロシアと戦争状態にあるわけではないと言及。ウクライナは現在「困難な」状況にあり、同盟国のより強力な支援を必要としているとし「ロシアのどの大統領であろうと」和平交渉を行うときが来ることを望んでいると語った。