中銀の独立性と信頼性維持は不可欠=IMFチーフエコノミスト

国際通貨基金(IMF)のチーフエコノミスト、ピエール・オリビエ・グランシャ氏は、中央銀行の独立性は不可欠という認識を示した。写真は2023年、モロッコで撮影(2025年 ロイター/Susana Vera)
[ワシントン 22日 ロイター] - 国際通貨基金(IMF)のチーフエコノミスト、ピエール・オリビエ・グランシャ氏は22日、インフレ抑制における信頼性を維持するために中央銀行の独立性は不可欠という認識を示した。
トランプ米大統領によるパウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長への批判に関する質問に対し、グランシャ氏は、中銀には金利政策や予防的措置などさまざまな手段を持っているが、「信頼性」が極めて重要な役割を果たすと強調。「中銀は信頼性を維持する必要があり、その一部は中銀の独立性に基づいている。そうした観点からも、中銀の独立性を守ることは非常に重要だ」と述べた。
とりわけ米国のように、トランプ大統領が打ち出す関税措置によってインフレが高進すると予想される国では、中銀はインフレ対応において極めて微妙な局面に直面していると指摘。「インフレ期待がしっかりと抑制され、中銀が秩序ある形でインフレを目標に回帰させるために必要な措置を講じると、誰もが確信し続けることが重要だ」と述べた。