スウェーデンEVポールスター、生産を欧州に移転へ=CEO

4月10日、スウェーデンの高級電気自動車(EV)メーカー、ポールスターのマイケル・ローシェラー最高経営責任者(CEO)は、米国の関税と世界的な貿易戦争が自動車業界に打撃を与える中、生産の欧州への移転を進める方針を明らかにした。写真は同社のロゴ。2024年4月、北京で撮影(2025年 ロイター/Tingshu Wang)
[10日 ロイター] - スウェーデンの高級電気自動車(EV)メーカー、ポールスターのマイケル・ローシェラー最高経営責任者(CEO)は10日、米国の関税と世界的な貿易戦争が自動車業界に打撃を与える中、生産の欧州への移転を進める方針を明らかにした。
同社はまた、第1・四半期の販売台数が前年同期の6975台から76%増の約1万2304台に急増したと発表。値引きとキャンペーンが、激しい競争と経済の先行き不透明感の影響を打ち消す一助になったという。
同社は中型セダン「ポールスター2」とSUV(スポーツタイプ多目的車)「ポールスター4」を中国で生産している。ローシェラー氏は米国の関税措置がコストを押し上げ、世界のサプライチェーン(供給網)を混乱させ、業界全体に影響が及ぶと警鐘を鳴らした。その上で「現地生産が最善策だ。当社は将来の製品を欧州でも生産したい」と述べた。
ポールスターは米サウスカロライナ州に生産拠点を持ち、SUV「ポールスター3」を生産している。ただ、ポールスター4は下半期に生産を開始する韓国の拠点から米国に輸出する計画で、関税の影響を受けることになる。
米国では既に中国製ポールスター2の受注を停止している。