ECB銀監委、欧州銀の合併障壁撤廃を要請 「細分化で脆弱に」

欧州中央銀行(ECB)のクラウディア・ブーフ銀行監督委員長は10日、欧州は銀行合併の障壁を撤廃する必要があると述べた。3月撮影(2025年 ロイター/Jana Rodenbusch)
[ワルシャワ 10日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)のクラウディア・ブーフ銀行監督委員長は10日、欧州は銀行合併の障壁を撤廃する必要があると述べた。各国で異なる規則や慣習を伴う細分化された金融環境によって、欧州連合(EU)はショックや不安定化に対して脆弱になっているためとした。
欧州の大手銀行は米国の銀行に比べて規模がはるかに小さいため、ECBは従来から合併を促している。ただ各国政府は、国内の大手銀行が国外の競合他社に奪われることを恐れ、国境を越えた買収に抵抗感を示すことが多い。
またブーフ委員長は、欧州の銀行は今のところ最近の市場のボラティリティーの高まりにうまく対応しているとの見解を示した。米国が課す関税は企業行動に影響を及ぼし、銀行にも波及効果をもたらす可能性があるが、それは中期から長期にわたる場合に限られるとした。