米SEC委員長にアトキンス氏承認、執行措置縮小も

4月9日、米上院は米証券取引委員会(SEC)委員長にポール・アトキンス氏(写真)を起用する人事を承認した。2017年4月撮影(2025年 ロイター/Joshua Roberts)
Douglas Gillison Kanishka Singh
[ワシントン 9日 ロイター] - 米上院は9日、米証券取引委員会(SEC)委員長にポール・アトキンス氏を起用する人事を承認した。
採決結果は賛成52、反対44とほぼ党派に沿った結果だった。
アトキンス氏は過去に暗号資産(仮想通貨)業界とのつながりを持つ弁護士で、2002─08年にSEC委員を務めた。
SECは人員が大きく減っているほか、実業家イーロン・マスク氏率いる「政府効率化省(DOGE)」が政府再編を進める中、職員は一段の削減に不安を抱いている。
アトキンス氏は先月の承認公聴会で、コスト削減の取り組みでDOGEと「間違いなく」協力すると述べた。
過去の投票記録を踏まえると、同氏はSECの執行措置を縮小する可能性がある。上院銀行委員会の民主党トップ、ウォーレン上院議員は08年の金融危機前のアトキンス氏の政策判断を厳しく批判していた。
アトキンス氏は同委員会で、SECの法的権限をより狭義に捉え、「適切に調整された」規制を推進する考えを示した。