独VW、第1四半期EV販売が欧州で倍増 中国は3割減

ドイツ連邦自動車局(KBA)が9日発表したデータによると、同国自動車大手フォルクスワーゲン(VW)グループの第1・四半期の電池式電気自動車(BEV)の販売台数は、欧州では前年同期比2倍以上増えたが、中国では3分の1強減った。写真は同社のロゴ。ウォルフスブルグで3月撮影(2025年 ロイター/Liesa Johannssen)
[ベルリン 9日 ロイター] - ドイツ連邦自動車局(KBA)が9日発表したデータによると、同国自動車大手フォルクスワーゲン(VW)グループの第1・四半期の電池式電気自動車(BEV)の販売台数は、欧州では前年同期比2倍以上増えたが、中国では3分の1強減った。
第1・四半期のドイツにおける販売台数上位10車種のうち、VW車が7車種を占める一方、米EV大手テスラのSUV(スポーツタイプ多目的車)「モデルY」は販売台数が70%近く落ち込み、前年同期の首位から7位に後退した。イーロン・マスク最高経営責任者(CEO)による極右政党の支持への反発やモデルラインアップの陳腐化が販売の妨げとなっている。
VWの中国での総販売台数は7.1%減だった。販売台数の半分を占めるEV市場ではEV専業の新規参入企業が海外メーカーから市場を奪うなど、激しい競争が続いている。
VWは小型EV「ID.3」やSUV「ID.4X」などの主要モデルの新型車を投入するため、今後数カ月でBEVの販売が回復する見通しを示した。
欧州ではVW車のEV車とガソリン車を合わせた受注台数は前年同期比29%増えた。
欧州自動車工業会(ACEA)のデータによると、域内での自動車販売台総数が減少しているにもかかわらず、BEVの販売台数は今年に入って大幅に伸びている。