ヘッジファンドの弱気ポジション、5年ぶり水準に=ゴールドマン

米金融大手ゴールドマン・サックスの顧客向けノートによると、ヘッジファンドは3月に米国株が下落するとの見方を強め、2020年以降で最も顕著な弱気ポジションとなった。(2025年 ロイター/Thomas White)
[ロンドン 21日 ロイター] - 米金融大手ゴールドマン・サックスの顧客向けノートによると、ヘッジファンドは3月に米国株が下落するとの見方を強め、2020年以降で最も顕著な弱気ポジションとなった。
3月初旬に株価が急落した際、ヘッジファンドは下落する株への取引を継続する傾向がみられた。さらなる株価の下落を見込んだことになる。20日付ノートをロイターが21日確認した。
3月に入り、米国の代表的な株価指数のS&P総合500種指数は約5%下落。一方、米国を除く世界の株式指数MSCIワールド・インデックスは約3%上昇している。25年第1・四半期(25年1-3月期)では現時点で約8%上昇しており、第1・四半期としては19年以来最高の上昇率となる見通し。
米国株への弱気ポジションが顕著になる一方、欧州やアジアでは同様の動きは見られていない。ゴールドマンによると、ハイテク中心のファンドの3月のリターンは4.1%のマイナスとなり、ヘルスケア中心のファンドは1.5%のマイナスだった。
米連邦準備理事会(FRB)は19日、トランプ大統領の関税措置による不確実性の高まりを背景に、25年第4・四半期(25年10-12月期)の経済成長見通しを下方修正した一方、物価予想は引き上げた。