インテル新CEOにタン元取締役、経営立て直しへ期待の声

業績不振と株価低迷に陥っている米半導体大手インテルは3月12日、元取締役のリップ・ブー・タン氏を新たな最高経営責任者(CEO)に指名した。同社提供写真(2025年 ロイター)
Max A. Cherney Stephen Nellis
[12日 ロイター] - 業績不振と株価低迷に陥っている米半導体大手インテルは12日、元取締役のリップ・ブー・タン氏を新たな最高経営責任者(CEO)に指名した。18日付で就任する。
正式なCEOの席は、前任のパット・ゲルシンガー氏が辞任した後3カ月余り空いたままだった。
タン氏は半導体業界を20年以上も経験したベテランで、昨年までインテルの取締役だったが、経営立て直しの方針を巡ってゲルシンガー氏と意見が対立し、退任した。
ただインテルの取締役会が次期CEO候補の1人として再び同氏を迎えることを検討し、昨年12月には就任意思があるかどうかを打診していた。
タン氏は12日付のインテル従業員宛て書簡で「われわれは一体になってインテルをワールドクラスの製品企業として復活させ、ワールドクラスの受託生産企業としての地位を築き、かつてないほど顧客を喜ばせるために奮闘していく」と述べ、半導体設計と製造のいずれの事業も継続していく考えを示唆した。
アナリストの間からはタン氏に期待する声が聞かれる。
TECHナリシス・リサーチのチーフアナリスト、ボブ・オドネル氏は、インテルにとって半導体製造と設計の表も裏も知り尽くしているタン氏は経営立て直しにとって「最適」の起用だとの見方を示した。