メキシコ株を格下げ、米関税や景気巡る懸念で=JPモルガン

3月10日、米JPモルガンは、景気低迷と米関税の影響を踏まえ、メキシコ株を「オーバーウエート」から「ニュートラル」に引き下げた。写真は、JPモルガン本社前。2013年9月、ニューヨークで撮影(2025年 ロイター/Mike Segar)
Siddarth S
[10日 ロイター] - 米JPモルガンは10日、景気低迷と米関税の影響を踏まえ、メキシコ株を「オーバーウエート」から「ニュートラル」に引き下げた。ブラジル株は「ニュートラル」から「オーバーウエート」に引き上げた。
ブラジルは利上げサイクル終了の可能性と中国の景気刺激策による後押しが強気見通しの理由としている。
JPモルガンは「メキシコについて最も懸念されるのは、非常に急な成長減速だ。国内総生産(GDP)が少なくとも今年上期は止まる可能性がある」とした。
先月発表されたデータによると、メキシコの第4・四半期GDPは約3年ぶりに縮小した。中央銀行は今年の景気低迷を予想しており、エコノミストは貿易摩擦などのリスクを警戒している。
JPモルガンはブラジルについて「利上げサイクルの終了が予想より早期になる可能性があり、株式にとり非常に重要なトリガーになると考えている」と説明した。
ブラジル中銀は今月末の政策決定会合で3会合連続で金利を100ベーシスポイント(bp)引き上げ、8年超ぶり高水準となる14.25%にすると予想されている。
JPモルガンは、「ただ、その後は一服する可能性が十分にある」とした。
トランプ米大統領の対中貿易戦争は大豆や綿花、牛肉、鶏肉で世界最大の輸出国であるブラジルに利益をもたらすと予想されている。
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