ヘッジファンドが中国株を4週売り越し、ハイテク投資熱に陰り=GS
Summer Zhen
[香港 10日 ロイター] - ゴールドマン・サックスのメモによると、世界のヘッジファンドは4週連続で中国株を売り越した。中国の新興人工知能(AI)企業ディープシークの台頭が発端となった中国ハイテク株への投資熱が薄れ始めた。
ロイターが10日確認した7日付のメモによると、ヘッジファンドは2月28日から3月6日までの1週間で、中国株のロングポジションを減らす一方、ショートポジションを増やした。
ゴールドマンによれば、中国株はディープシーク熱により、2月17日まで世界のヘッジファンドから記録的な買いを集めたが、その後に売りに転換した。年初来のフローはほぼ横ばいという。
ハイテク株ブームに加え、投資家は割安な中国株の上昇にも賭けていた。
ハイテク株主導の上昇により、香港ハンセン指数は2月に13%急騰し、2月の世界の主要市場をアウトパフォームした。MSCI中国指数は2月に12%上昇、今月はさらに6%上昇した。
ゴールドマンのアジア太平洋担当チーフストラテジスト、ティモシー・モー氏は別のメモで「中国株に対するポジティブなスタンスを維持しているが、1月半ばに付けた安値から30%上昇した後、利益確定売りが出る可能性に留意してほしい」と述べた。
アナリストらは、最新データで示された中国の貿易鈍化とデフレ圧力の深刻化も短期的にモメンタムの重しとなり、中国資産に対する投資家心理に影響を与える可能性があると指摘した。