午後3時のドルは148円後半、米雇用統計待ち 米政策の不透明感が重し

3月6日 午後3時のドル/円は、前日ニューヨーク市場の終盤からほぼ横ばいの148円後半で推移している。写真は1ドル紙幣で、2021年11月撮影(2025年 ロイター/Murad Sezer)
Atsuko Aoyama
[東京 6日 ロイター] - 午後3時のドル/円は、前日ニューヨーク市場の終盤からほぼ横ばいの148円後半で推移している。トランプ米政権の政策の不透明感で上値が抑えられたほか、あすの雇用統計を前にした様子見ムードも広がった。
ドル/円は朝方、米金利の上昇や日経平均の上昇をながめ、仲値公示付近で149.31円まで上昇。その後は149円前半でもみ合いとなったが、午後にかけて148円後半へ軟化した。時間外取引の米長期金利は4.32%付近まで上昇した。
セントラル短資FXの市場業務部専任部長、富永貴之氏は「きょうは前日の下げの反動もある。米国の雇用情勢の数字を見極めたい」と述べた。ただ、トランプ米大統領の発言によって短期間で政策の方向性がぶれるため、雇用統計後もドル/円の方向感は出づらいとの見方も示した。
きょう米国では新規失業保険申請件数や、再就職支援会社のチャレンジャー・グレイ・アンド・クリスマスが発表する人員削減数が発表予定。前日はADP民間雇用者数が振るわなかったため、7日の雇用統計の結果にも警戒感が出ている。
ドイツの財政政策の転換が意識され、ユーロが堅調となった。ユーロ/円は161円近辺と1カ月ぶり高値圏。ユーロ/ドルも4カ月ぶり高値圏で推移している。ユーロ圏の景気悪化でユーロ売りを進めていた向きは多く、市場では「一気にポジションを転換している」(国内銀ストラテジスト)との声が聞かれた。
きょうは欧州中央銀行(ECB)の理事会が行われる。利下げはほぼ織り込まれており、今後の利下げ停止やペース鈍化が議論に上ればユーロの一段高の材料とはなり得るものの、「米FRB(連邦準備理事会)に比べ、ECBの方が利下げにまだ前向き」(ニッセイ基礎研究所上席エコノミストの上野剛志氏)との見方もあり、ユーロ高が一気に進む展開にはなりづらそうだ。
ドル/円 ユーロ/ドル ユーロ/円
午後3時現在 148.93/148.9 1.0810/1.08 161.00/161.0
4 11 1
午前9時現在 148.88/148.8 1.0793/1.07 160.71/160.7
9 96 2
NY午後5時 148.86/148.9 1.0790/1.07 160.62/160.6
1 91 6