午後3時のドルは149円後半で横ばい、関税リスクオフに歯止め 上値は重い

3月5日 午後3時のドル/円は、前日ニューヨーク市場の終盤からほぼ横ばいの149円後半で上値が重い展開となっている。写真は1ドル紙幣で、2021年11月撮影(2025年 ロイター/Murad Sezer)
Atsuko Aoyama
[東京 5日 ロイター] - 午後3時のドル/円は、前日ニューヨーク市場の終盤からほぼ横ばいの149円後半で上値が重い展開となっている。米関税による世界的なリスクオフの動きにはいったん歯止めがかかったものの、米国内への影響に焦点が当たり、積極的にドルを買う流れにはなっていない。
カナダとメキシコへの関税で妥協案をまとめるとのラトニック米商務長官の発言もあって、前日海外時間からきょうの朝方にかけ、米関税発動に伴うリスクオフの流れが転換。仲値公示前後ではドル買いが優勢となり、一時150円台に乗せる場面もあった。ただ、警戒されたトランプ氏の施政方針演説が無風に終わり、ドル/円の上昇も一服した。
3日の高値である151.30円から4日安値の148.10円へ3円超急落した後、再び150円台まで戻すなど、乱高下を繰り返したことで「短期筋がロングでもショートでもポジションを手じまわざるをえなかったのではないか」(外為どっとコム総合研究所調査部長の神田卓也氏)との見方がある。
いつ飛び出すか分からないトランプ氏の不規則発言で相場が右往左往する中で、米国内では景気停滞とインフレが同時に進むスタグフレーションの懸念が広がり始めており、「ドルそのものに方向感が出にくい」(神田氏)という。
日銀の追加利上げの手掛かりとして注目された内田真一日銀副総裁の静岡県金融経済懇談会でのあいさつは予想外の内容はなく、「バランスの取れた内容」(国内銀の為替ディーラー)との声もあり、反応は限定的となった。午後の記者会見で利上げを巡り「特定のペースを念頭に置いたものではない」と発言したが、ドル/円の値動きは限られた。
ドル/円 ユーロ/ドル ユーロ/円
午後3時現在 149.71/149.72 1.0631/1.0633 159.17/159.18
午前9時現在 149.83/149.84 1.0623/1.0624 159.17/159.20
NY午後5時 149.80/149.81 1.0624/1.0628 159.17/159.20
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