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TikTok親会社が米社員向け自社株買い、高価格で士気向上図る

2025年03月05日(水)09時44分

 3月4日、 中国系短編動画投稿アプリ「TikTok(ティックトック)」の親会社であるIT大手の字節跳動(バイトダンス)が今週に入り、米国の従業員向けに新たな自社株買い計画を通知したことがロイターの取材で分かった。写真はバイトダンスので上海の事業所で2023年7月撮影(2025年 ロイター/Aly Song)

Krystal Hu

[4日 ロイター] - 中国系短編動画投稿アプリ「TikTok(ティックトック)」の親会社であるIT大手の字節跳動(バイトダンス)が今週に入り、米国の従業員向けに新たな自社株買い計画を通知したことが4日、ロイターの取材で分かった。提示価格は1株当たり189.90ドルで、1年前実施の171ドルから11%高く、半年前の181ドルよりも引き上げられた。

バイトダンスは非上場企業。関係者によると、最新の自社株買い計画に基づく企業価値は約3150億ドルとなる見通しで、2023年の落ち込みからの回復を示している。今回の高い価格での自社株買い提示は国内外での事業成長に伴って財務基盤が堅固なことも浮き彫りにした。

ただ、傘下のティックトック米国事業は依然として禁止措置の危機と隣り合わせの状態にある。米議会は昨年、国家安全保障上の懸念から2025年1月19日までにティックトックの売却を求める法案を可決した。売却しなければ米国内で禁止される内容だ。ただ、第2次トランプ政権下で猶予期間が設けられ、バンス副大統領の所管となっている。

バイトダンスは米国事業の継続計画を策定するため、政権側と協議を続けている。そうした状況での今回の自社株買い計画では、ティックトック事業の先行き不透明感や、事業禁止に備えた明確な緊急策の欠如を懸念する米従業員の士気向上につながると期待されている。

ロイター
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