加・メキシコ関税4日発動、回避「余地なし」とトランプ氏 市場動揺
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トランプ米大統領は3日、カナダとメキシコに対する25%の関税を4日に発動すると言明した。同日撮影(2025年 ロイター/Leah Millis)
David Lawder Andrea Shalal Steve Holland
[ワシントン 3日 ロイター] - トランプ米大統領は3日、カナダとメキシコに対する25%の関税を4日に発動すると言明した。北米における貿易戦争への懸念が高まり、金融市場に動揺が広がった。
トランプ氏はホワイトハウスで、カナダとメキシコに関税を課す必要があるとし、「彼らがやらなければならないのは、自動車工場などを米国内に建設することだ。そうすれば関税はかからない」と述べた。
カナダとメキシコが米国への合成麻薬フェンタニル流入抑制で合意すれば関税を回避できるのかという記者団からの質問に対し、「両国に余地は残されていない」と応じた。
同氏の発言を受け、米国株は午後終盤の取引で大きく値を下げ、メキシコペソとカナダドルも下落した。
トランプ政権は関税が米東部時間4日午前0時01分(日本時間午後2時01分)に発効する予定だと確認した。関税率は25%で、カナダからのエネルギー輸入については10%となる。
カナダのジョリー外相は、同国には対応する用意があると表明した。メキシコ当局者は現時点でコメント要請に応じていない。
トランプ氏は中国からの全ての輸入品に対する追加関税をこれまでの10%から20%に引き上げる方針も再確認した。中国が「違法薬物危機を緩和するための十分な措置を講じていない」と述べた。
また、4月2日からは米国製品に関税を課している国に対し「相互関税」を発動すると述べた。
米コーネル大学のグスタボ・フローレスマシアス公共政策教授は、消費者が数日内にも価格上昇に直面する可能性があると指摘。「特に自動車部門はかなりの悪影響を受ける可能性が高い。製造工程が3カ国にまたがるサプライチェーン(供給網)の混乱だけでなく、車両価格の上昇を見込んで需要が減退する可能性があるためだ」と述べた。
3日の米株市場で自動車株は大きく下げ、メキシコで大規模なトラック生産を行っているゼネラル・モーターズ(GM)は約4%下落。フォード・モーターも1.7%安となった。
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