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イーライリリー、米新工場に270億ドル投資へ トランプ氏の医薬品関税示唆受け

2025年02月27日(木)01時31分

米製薬大手イーライリリーは26日、米国内の新たな製造工場の建設に向け少なくとも270億ドルを費やす計画を発表した。写真は米ニュージャージー州ブランチバーグにある同社施設で2021年3月撮影(2025年 ロイター/Mike Segar)

Patrick Wingrove

[26日 ロイター] - 米製薬大手イーライリリーは26日、米国内の新たな製造工場の建設に向け少なくとも270億ドルを費やす計画を発表した。トランプ米政権が表明している医薬品に対する関税措置に対処する狙いがあるとみられる。ワシントンでの記者会見で明らかにした。

同社によると、工場は今後5年間で建設される予定。エンジニアや科学者などの熟練労働者3000人超のほか、建設関連で1万人の雇用の創出が見込まれるという。建設場所については年内後半に発表するとした。

これを受け、ラトニック米商務長官は26日の記者会見で、リリーは「まさに(トランプ)大統領の期待通りのこと」を行っているとコメントした。

大統領選挙運動中、国内製造業の強化を公約に掲げてきたトランプ氏は、1月の就任以降、医薬品生産の米国回帰に向け製薬会社に対し圧力をかけてきた。今月18日には、米国に輸入される医薬品に対し、自動車と同程度となる25%程度の関税を課す考えを示した。

米投資計画については他のセクターでも発表が続いており、米アップルは24日にテキサス州に人工知能(AI)サーバーを生産する工場の建設などに向け今後4年間で米国に5000億ドルを投資すると明らかにした。

ロイター
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