ニュース速報
ビジネス

基調的インフレ指標、1月は刈込平均の伸び率2%台に拡大=日銀

2025年02月26日(水)14時37分

日銀が26日に発表した1月の基調的なインフレ率を捕捉するための指標は、「刈込平均値」が前年比プラス2.2%と前月から伸び率を拡大した。資料写真、1月撮影(2025年 ロイター/Issei Kato)

Kentaro Sugiyama

[東京 26日 ロイター] - 日銀が26日に発表した1月の基調的なインフレ率を捕捉するための指標は、「刈込平均値」が前年比プラス2.2%と前月から伸び率を拡大した。「加重中央値」、「最頻値」の伸び率も前月を上回った。

上昇率分布で上下10%を機械的に除いた「刈込平均値」(2020年基準)は3カ月連続で前月の伸び率を上回った。2%台となったのは、2024年6月以来。

品目のウエートを加味した際の分布で中央の値である「加重中央値」はプラス1.4%、最も頻度の多い上昇率である「最頻値」はプラス1.3%と、いずれも前月の伸び率を上回った。

1月の上昇品目の比率は77.0%と、前月の75.7%を上回った。下落品目は17.2%で、前月の19.0%を下回った。

一連の指標は日銀が総務省発表の全国消費者物価指数(CPI)をもとに算出し、毎月発表している。21日発表の1月CPIは総合指数が前年比4.0%上昇と、23年1月以来の4%台となったほか、生鮮食品を除く総合(コアCPI)が前年比3.2%上昇と、1年7カ月ぶりの高い伸びとなった。

日銀の植田和男総裁は同日の国会で、総合指数は4%に乗せたものの「基調的な物価上昇率はまだ2%を少し下回っている」と述べた。「基調的な物価の上昇が続くことになれば、引き続き金融緩和度合いの調整を続けていきたい」と改めて話した[nL3N3PB2AS]。

ロイター
Copyright (C) 2025 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

台湾、25年成長率3.14%に鈍化へ トランプ関税

ワールド

タイ中銀が0.25%利下げ、成長鈍化と貿易政策巡る

ビジネス

インタビュー:インドネシアLNG開発事業に生産能力

ワールド

中国が台湾批判、「半導体産業を米国に売り渡し」
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:破壊王マスク
特集:破壊王マスク
2025年3月 4日号(2/26発売)

「政府効率化省」トップとして米政府機関に大ナタ。イーロン・マスクは救世主か、破壊神か

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    富裕層を知り尽くした辞めゴールドマンが「避けたほうがいい」と断言する金融商品
  • 2
    細胞を若返らせるカギが発見される...日本の研究チームが発表【最新研究】
  • 3
    障がいで歩けない子犬が、補助具で「初めて歩く」映像...嬉しそうな姿に感動する人が続出
  • 4
    東京の男子高校生と地方の女子の間のとてつもない教…
  • 5
    「縛られて刃物で...」斬首されたキリスト教徒70人の…
  • 6
    日本人アーティストが大躍進...NYファッションショー…
  • 7
    見逃さないで...犬があなたを愛している「11のサイン…
  • 8
    人気も販売台数も凋落...クールなEVテスラ「オワコン…
  • 9
    【クイズ】アメリカで2番目に「人口が多い」都市はど…
  • 10
    がん細胞が正常に戻る「分子スイッチ」が発見される…
  • 1
    口から入ったマイクロプラスチックの行く先は「脳」だった?...高濃度で含まれる「食べ物」に注意【最新研究】
  • 2
    がん細胞が正常に戻る「分子スイッチ」が発見される【最新研究】
  • 3
    人気も販売台数も凋落...クールなEVテスラ「オワコン化」の理由
  • 4
    細胞を若返らせるカギが発見される...日本の研究チー…
  • 5
    障がいで歩けない子犬が、補助具で「初めて歩く」映…
  • 6
    富裕層を知り尽くした辞めゴールドマンが「避けたほ…
  • 7
    動かないのに筋力アップ? 88歳医大名誉教授が語る「…
  • 8
    ビタミンB1で疲労回復!疲れに効く3つの野菜&腸活に…
  • 9
    飛行中の航空機が空中で発火、大炎上...米テキサスの…
  • 10
    【クイズ】世界で1番マイクロプラスチックを「食べて…
  • 1
    週刊文春は「訂正」を出す必要などなかった
  • 2
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる唯一の方法
  • 3
    【一発アウト】税務署が「怪しい!」と思う通帳とは?
  • 4
    口から入ったマイクロプラスチックの行く先は「脳」…
  • 5
    「健康寿命」を延ばすのは「少食」と「皮下脂肪」だ…
  • 6
    1日大さじ1杯でOK!「細胞の老化」や「体重の増加」…
  • 7
    がん細胞が正常に戻る「分子スイッチ」が発見される…
  • 8
    戦場に「北朝鮮兵はもういない」とロシア国営テレビ.…
  • 9
    人気も販売台数も凋落...クールなEVテスラ「オワコン…
  • 10
    細胞を若返らせるカギが発見される...日本の研究チー…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中