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イーライ・リリー、肥満症薬のバイアル価格を約50ドル引き下げ 

2025年02月26日(水)10時40分

米製薬大手イーライ・リリーは25日、肥満症治療薬「ゼップバウンド」のバイアル瓶価格を50ドル以上引き下げるとともに、直販サイト「リリーダイレクト」で販売する用量の幅を広げたと発表した。写真は2023年12月、ニューヨークで撮影(2025年 ロイター/Brendan McDermid)

[25日 ロイター] - 米製薬大手イーライ・リリーは25日、肥満症治療薬「ゼップバウンド」のバイアル瓶価格を50ドル以上引き下げるとともに、直販サイト「リリーダイレクト」で販売する用量の幅を広げたと発表した。調剤薬局やデンマークの同業ノボノルディスクとの競争を食い止める狙いがある。

リリーダイレクトを通じて現金払いの顧客を対象に、ゼップバウンドの最低用量2種類の1カ月分のバイアル瓶価格をそれぞれ約50ドル引き下げ、349ドルと499ドルにした。

ゼップバウンドとノボノルディスクの「ウゴービ」が品薄になっている間、調剤薬局は同じ成分をベースにした配合剤を数十万回分販売してきた。

米食品医薬品局(FDA)は昨年12月、ゼップバンドを供給不足医薬品リストから除外。FDAは21日、ウゴービも同リストから除外し、調剤薬局に対し、今後数カ月で販売を中止するよう指示した。

調剤薬局の業界団体は24日、同じ有効成分を持つウゴービと糖尿病薬「オゼンピック」を供給不足医薬品リストから除外する決定を巡り、FDAを提訴した。同業界団体はゼップバウンドを含む「チルゼパチド」をリストから除外した際にもFDAを訴えている。

FDAは今月、一部の製剤薬局に対して、先の訴訟で裁判所が決定を下すまでチルゼパチドの配合剤の販売を中止するよう通達した。

遠隔医療プロバイダー、ヒムズ・アンド・ハーズ・ヘルスは24日遅く、配合した減量薬について、これまでと同程度あるいは全く販売できなくなる可能性があると発表した。

バーンスタインのアナリスト、コートニー・ブリーン氏は「イーライ・リリーは鉄を熱いうちに打った。今回の値下げと用量の幅拡大で、供給が終わりを迎えようとしている配合剤の利用者を引き付けることは間違いない」との見方を示した。

イーライ・リリーが新たに提示した価格の月額499ドルは、調剤薬局が販売するゼップバウンドとウゴービの配合剤の米国での平均的な価格である231─330ドルよりなお高い。

ロイター
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