ニュース速報
ビジネス

自動車関税「25%前後」とトランプ氏、半導体・医薬品関税も同程度

2025年02月19日(水)12時18分

 2月18日、トランプ米大統領は、米国に輸入される自動車に25%程度、半導体と医薬品に対しても同程度の関税を課す考えを示した。13日、ワシントンで撮影(2025年 ロイター/Kevin Lamarque)

Andrea Shalal Nandita Bose

[パームビーチ(米フロリダ州) 18日 ロイター] - トランプ米大統領は18日、米国に輸入される自動車に25%程度、半導体と医薬品に対しても同程度の関税を課す考えを示した。

自動車関税について「おそらく4月2日に明らかにするが、25%程度になるだろう」と記者団に語った。

トランプ氏は先週14日、米国が輸入する自動車に対して4月2日ごろにも関税を課す考えを明らかにしていた。同氏は関係省庁に、さまざまな輸入品に対する関税の選択肢を調査して4月1日までに提出するよう命じている。

トランプ氏は以前から、海外市場での米国の自動車輸出に対する不公平な扱いに怒りを示している。

例えば、欧州連合(EU)は自動車輸入に10%の関税を課しており、これは米国の乗用車関税率2.5%の4倍に当たる。ただ、米国はメキシコとカナダ以外の国からのピックアップトラックには25%の関税を課している。

EUのシェフチョビッチ欧州委員(通商担当)は19日にワシントンでラトニック米商務長官らと会談し、トランプ氏が計画するさまざまな関税について話し合う予定だ。

トランプ氏は先週提案した相互関税についてEUが回避できるかどうか質問された際、EUはすでに米国車への関税を米国並みに引き下げることを示唆しているとの主張を繰り返した。ただ、EU議員はそうすることを否定している。

同氏はEUに対し、自動車などの米国製品輸入を増やすよう圧力をかけると述べた。

<世界的大企業が近く対米投資発表か>

トランプ氏はまた、フロリダ州にある私邸マールアラーゴで記者団に対し、医薬品と半導体に対する分野別関税も「税率25%かそれ以上で開始し、1年かけて非常に大幅に引き上げる」と述べた。

これら分野別関税の発表日は明らかにせず、製薬会社や半導体メーカーが関税を回避できるよう、国内に工場を設けるための時間を与えたいという意向を示した。

一部の世界的大企業が数週間以内に米国への新規投資を発表することを見込んでいるとも表明。詳細には触れなかった。

*内容を追加しました。

ロイター
Copyright (C) 2025 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

トランプ関税巡る市場の懸念後退 猶予期間設定で発動

ビジネス

米経済に「スタグフレーション」リスク=セントルイス

ビジネス

金、今年10度目の最高値更新 貿易戦争への懸念で安

ビジネス

アトランタ連銀総裁、年内0.5%利下げ予想 広範な
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:ウクライナが停戦する日
特集:ウクライナが停戦する日
2025年2月25日号(2/18発売)

ゼレンスキーとプーチンがトランプの圧力で妥協? 20万人以上が死んだ戦争が終わる条件は

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    口から入ったマイクロプラスチックの行く先は「脳」だった?...高濃度で含まれる「食べ物」に注意【最新研究】
  • 2
    がん細胞が正常に戻る「分子スイッチ」が発見される【最新研究】
  • 3
    人気も販売台数も凋落...クールなEVテスラ「オワコン化」の理由
  • 4
    ビタミンB1で疲労回復!疲れに効く3つの野菜&腸活に…
  • 5
    【クイズ】世界で1番マイクロプラスチックを「食べて…
  • 6
    飛行中の航空機が空中で発火、大炎上...米テキサスの…
  • 7
    動かないのに筋力アップ? 88歳医大名誉教授が語る「…
  • 8
    ソ連時代の「勝利の旗」掲げるロシア軍車両を次々爆…
  • 9
    トランプ政権の外圧で「欧州経済は回復」、日本経済…
  • 10
    ロシアは既に窮地にある...西側がなぜか「見て見ぬふ…
  • 1
    口から入ったマイクロプラスチックの行く先は「脳」だった?...高濃度で含まれる「食べ物」に注意【最新研究】
  • 2
    戦場に「北朝鮮兵はもういない」とロシア国営テレビ...犠牲者急増で、増援部隊が到着予定と発言
  • 3
    がん細胞が正常に戻る「分子スイッチ」が発見される【最新研究】
  • 4
    動かないのに筋力アップ? 88歳医大名誉教授が語る「…
  • 5
    朝1杯の「バターコーヒー」が老化を遅らせる...細胞…
  • 6
    墜落して爆発、巨大な炎と黒煙が立ち上る衝撃シーン.…
  • 7
    7年後に迫る「小惑星の衝突を防げ」、中国が「地球防…
  • 8
    週に75分の「早歩き」で寿命は2年延びる...スーパー…
  • 9
    「トランプ相互関税」の範囲が広すぎて滅茶苦茶...VA…
  • 10
    人気も販売台数も凋落...クールなEVテスラ「オワコン…
  • 1
    週刊文春は「訂正」を出す必要などなかった
  • 2
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる唯一の方法
  • 3
    【一発アウト】税務署が「怪しい!」と思う通帳とは?
  • 4
    有害なティーバッグをどう見分けるか?...研究者のア…
  • 5
    口から入ったマイクロプラスチックの行く先は「脳」…
  • 6
    「健康寿命」を延ばすのは「少食」と「皮下脂肪」だ…
  • 7
    1日大さじ1杯でOK!「細胞の老化」や「体重の増加」…
  • 8
    戦場に「北朝鮮兵はもういない」とロシア国営テレビ.…
  • 9
    がん細胞が正常に戻る「分子スイッチ」が発見される…
  • 10
    世界初の研究:コーヒーは「飲む時間帯」で健康効果…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中