アトランタ連銀総裁、年内0.5%利下げ予想 広範な不確実性も存在
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米アトランタ地区連銀のボスティック総裁は20日、トランプ米大統領の貿易・移民政策を巡り広範な不確実性が依然として存在するものの、連邦準備理事会(FRB)は年内に計50ベーシスポイント(bp)の利下げを実施できるとの見方を示した。2023年8月撮影(2025年 ロイター/Esa Alexander)
Howard Schneider
[ワシントン 20日 ロイター] - 米アトランタ地区連銀のボスティック総裁は20日、トランプ米大統領の貿易・移民政策を巡り広範な不確実性が依然として存在するものの、連邦準備理事会(FRB)は年内に計50ベーシスポイント(bp)の利下げを実施できるとの見方を示した。
ボスティック総裁は記者団に対し、2回の25bpの利下げが自身のベースライン予測としたものの、これに関する不確実性はかなり大きく、「上下双方向に影響を与え得るさまざまな要因がある」と述べた。
ボスティック氏は19日に発表した論文で、米国が新たなインフレ急上昇に直面しつつあるとは考えていないものの、輸入関税の引き上げや移民政策、規制変更が今後の見通しに与える影響を巡り、企業の間で「広範な懸念」があると指摘。「全体として見ると、足元のインフレデータは楽観論と悲観論の両方の証拠を示している」との考えを示した。
住宅インフレについては依然として緩和が見込まれると予想。労働市場を巡っては、失業率が4%前後と低い水準で推移しているものの、緩みの兆しをみせていると指摘した。
ボスティック総裁は今年、連邦公開市場委員会(FOMC)の投票権を持たない。