ガンホー取締役会、株主提案に反対 「森下社長は代え難い存在」
Shinichi Uchida
[東京 14日 ロイター] - ガンホー・オンライン・エンターテイメントは14日、アクティビストのストラテジックキャピタル(SC、東京都渋谷区)が3月末の株主総会に向けて行った株主提案の全議案に反対することを決めた。取締役会は、森下一喜社長を「代え難い存在だ」と評し、提案で問題視された固定報酬の水準には十分な合理性があるとの見解を示した。
SCはガンホーの特集サイトを開設しており、過去10年間で森下社長の報酬が引き上げられた一方で営業利益や時価総額は大幅減少したと指摘。資本政策や剰余金処分、自社株消却などの提案も行った。SCは関連ファンドと合わせてガンホーの株式約5.4%を保有しているという。
これに対し、ガンホーの取締役会は全会一致で議案に反対した。SCの提案は、「ラグナロク・オンライン」の日本導入、「パズル&ドラゴンズ(パズドラ)」の開発総指揮など、森下社長が成長実現に果たしてきた役割を理解せず、誤解に基づいた主張と説明。ブームが最高潮の時期と比較してパズドラの収益が大きく漸減傾向にあるとの指摘は、激しい競争環境にあるスマホゲームの実情を考慮していないと反論した。
ガンホーは14日、自社株取得と消却の実施について公表した。3月末に発行済み株式の16.83%に相当する1400万株の消却を予定している。