中国の報復関税、米国産エネルギー輸入への影響は限定的
中国は世界最大のエネルギー輸入国だが、米国からの購入量は比較的少ないため、米国産の原油、液化天然ガス(LNG)、石炭への報復関税の影響は限定的とみられる。写真は、油田の石油ポンプ。2014年11月、米カリフォルニア州ベーカーズフィールドで撮影(ロイター/Jonathan Alcorn)
[シンガポール 4日 ロイター] - 中国は世界最大のエネルギー輸入国だが、米国からの購入量は比較的少ないため、米国産の原油、液化天然ガス(LNG)、石炭への報復関税の影響は限定的とみられる。
米国の対中追加関税が4日に発効したことを受け、中国財政省は米国産の石炭・LNGに15%、原油、農機具、一部の自動車に10%の関税を課すと発表した。2月10日から適用される。
米エネルギー情報局(EIA)によると、2024年1─11月の中国の米国産原油輸入量は、前年同期比52%減の日量約23万540バレルだった。
中国税関総署によると、24年通年の原油輸入のうち、米国産は1.7%(約60億ドル相当)を占め、23年の2.5%から減少した。
一方、米国からのLNG輸入は増加しており、昨年は合計416万トン(24億1000万ドル)に上った。これは18年のほぼ2倍で、中国の輸入量の約5.4%を占めた。中国の輸入先としては米国は5位にとどまる。
MSTマーキーのエネルギーアナリスト、ソウル・カボニック氏は、昨年の米国のLNG輸出の約10%が中国向けだったと指摘した。
同氏は中国の関税により、米国産LNGの欧州向け輸出が増えると予想した。また、オーストラリアなど他の地域の生産者にも利益をもたらすとの見方を示した。
米国のLNG輸出は中国の関税により一定の打撃を受けるが、トランプ米大統領が貿易赤字の削減を進めるなか、他国からの需要が強く、悪影響は限られると分析した。
<原油コスト>
FGEのアナリスト、ミア・ジェン氏は社内で評価中と断った上で、中国は米国産原油の輸入を一時停止し、他の国から軽質スイート原油を輸入しようとするだろうと述べた。最近の米国からの原油輸入は日量約10万バレルで、これが停止しても「中国の精製業者にとっては大した量ではない」との見方を示した。
スパルタ・コモディティーズのアナリスト、ジューン・ゴー氏は、中国向け輸出が減少しても、米国産WTI原油は他の市場に輸出しやすいため、原油価格への影響は限られると予想した。
IGの市場ストラテジスト、イェップ・ジュン・ロン氏は、中国の報復は対立激化の兆しと受け止められ、米国との間で一時的な合意が難しくなる可能性があると述べた。「市場関係者は、米中がさらなる報復措置を講じる可能性を考慮し、世界経済成長の下振れリスクを織り込みつつある」と指摘した。
中国が輸入する米国産石炭は、製鉄に使用される原料炭が中心。税関総署によると、2024年は18億4000万ドルにとどまったが、前年比約30%増加した。
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