ヌビーン、米小型株を有望視 トランプ政権の関税と減税が追い風
Divya Chowdhury Ankika Biswas
[ダボス(スイス) 21日 ロイター] - 米資産運用会社ヌビーンのサイラ・マリク最高投資責任者(CIO)は21日、トランプ米政権下で想定される関税の引き上げと減税によって米小型株の価格が押し上げられるとの見方を示した。「ロイター・グローバル・マーケッツ・フォーラム」で語った。
マリク氏は「小型株は大型株と比べて非常に割安なので有望だ」と指摘。小型株は国内の市場と消費者に重点を置いているので、ポートフォリオの分散化にも好ましいと付け加えた。
同氏は、トランプ米大統領の関税を引き上げるとの公約は「慢性的に過小評価されている」小型株が今後予想される株価上昇の波に乗るのに必要な触媒になると説明。ドル高については、海外展開している多国籍企業には悪材料だが、小型株には好材料になると指摘した。
小型株で構成されるラッセル2000指数は昨年、10%上昇した。これに対し大型株で構成されるS&P総合500種指数は上昇率が23%だった。
ただマリク氏は、投資家がトランプ氏の政策を見極めようとする中で当面は相場の変動が激しくなる公算が大きい状況下で、10年物米国債利回りが5%にまで上昇すれば、株価上昇の障壁となる可能性があると述べた。
同氏は、関税がインフレリスクを高めるとはいえ、インフレが鈍化し続ける中で米連邦準備理事会(FRB)は今年、政策金利を2回引き下げるとの見通しを示した。