ネットフリックス、新規会員が過去最高 株価大幅上昇
米動画配信サービス大手ネットフリックスは21日、2024年第4・四半期に1890万人の新規会員を獲得したと発表した。2023年7月、米カリフォルニア州ロサンゼルスで撮影(2025年 ロイター/Mike Blake)
Dawn Chmielewski
[21日 ロイター] - 米動画配信サービス大手ネットフリックスは21日、2024年第4・四半期に1890万人の新規会員を獲得したと発表した。スポーツのライブ配信や韓国ドラマ「イカゲーム」続編の人気で新規会員の増加数は過去最高となり、市場予想を大きく上回った。
同社株は時間外取引で一時約13%上昇した。過去1年間では77%超上昇しており、S&P500種株価指数の上昇率24%を上回っている。
同社は、米国、カナダ、ポルトガル、アルゼンチンで値上げを実施すると発表。米国では広告付きサービスが月額7.99ドルと、従来の6.99ドルから引き上げられた。プレミアムパッケージは24.99ドルと、9%値上げされる。
第4・四半期の1株当たり利益は4.27ドル。アナリスト34人の予想平均(4.20ドル)を上回った。
売上高は前年同期比16%増の102億ドル。市場予想の101億ドルを上回った。
年間営業利益は初めて100億ドルを超えた。
元ヘビー級王者マイク・タイソンのボクシング戦は最もストリーミングされたスポーツイベントとなった。
また、イカゲームのシーズン2を公開し、話題を集めた。同社によると、最も視聴されたオリジナルシリーズのひとつになる可能性があるという。前作は同社独自ドラマの中で、最大級のヒットとなっている。
PPフォーサイトのパオロ・ペスカトーレ氏は「ネットフリックスはリーダーとしての地位を再確認し、ストリーミング市場で絶対的な強さを見せている」と指摘。「ライバルと比較してはるかに強力で多様な番組を提供しているため、価格調整でその力を発揮している」と説明した。
25年については、売上高見通しを435億─445億ドルとし、従来見通しから5億ドル引き上げた。
ネットフリックスは投資家向けの書簡で、24年の新規加入者数が過去最高の4100万人に達したと明らかにし、成長が再度加速する中「25年を強い勢いで迎えている」とした。
同社取締役会は150億ドルの自社株買いを承認した。これにより承認された自社株買いは総額171億ドルとなった。