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包括関税、効果見込めず 利益よりも害大きく=イタリア中銀総裁
2024年11月16日(土)02時44分
欧州中央銀行(ECB)理事会メンバーのパネッタ・イタリア中銀総裁は15日、包括的な貿易障壁は利益よりも害をもたらし、効果がない可能性があるとの見方を示した。写真は2023年11月ローマで撮影(2024年 ロイター/Remo Casilli)
[フランクフルト 15日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)理事会メンバーのパネッタ・イタリア中銀総裁は15日、包括的な貿易障壁は利益よりも害をもたらし、効果がない可能性があるとの見方を示した。
トランプ氏は経済政策の柱として包括関税案を掲げており、輸入品に一律10%、中国製品に60%の関税を課すとしている。
パネッタ総裁は「保護主義的な障壁を築く包括的措置が、問題の解決になるという幻想を抱いてはならない」とした上で、「これは包丁のようなもので、複雑な手術に適した道具ではない」と述べた。
パネッタ氏は、包括関税は世界を敵対的なブロックに分断すると主張。ブロック間の貿易障壁の拡大は、全ての人に深刻な効率性と福祉の損失をもたらし、「われわれの経済の多様性を損ない、生産とインフレのボラティリティーを高める恐れがある」との考えを示した。