経営危機の米スピリット航空、債権者と協議中 流動性改善を模索
11月12日、経営危機に陥っている米格安航空会社(LCC)のスピリット航空は、債権者と建設的な話し合いをしており、手元流動性の改善に向けて戦略的代替手段を模索する取り組みを続けていると発表した。写真は同社の飛行機。米ネバダ州 ラスベガスの空港で2月撮影(2024 ロイター/Mike Blake)
[12日 ロイター] - 経営危機に陥っている米格安航空会社(LCC)のスピリット航空は12日、債権者と建設的な話し合いをしており、手元流動性の改善に向けて戦略的代替手段を模索する取り組みを続けていると発表した。債権者と合意に至らなかった場合には既存の株式が無効になり、あらゆる選択肢が検討されるとの見通しも明らかにした。
米紙ウォール・ストリート・ジャーナルは11日、スピリットが同業フロンティア航空との合併協議が破談となったのを受け、連邦破産法第11条の適用を申請する準備を進めていると報じた。
会社側によると、協議にはスピリットの社債保有者の大多数が参加している。話し合いのムードは前向きで、かなり進展しており、近く再開されると説明している。
スピリットはロイターのコメント要請にすぐには応じなかった。
堅調な旅行需要にもかかわらず、スピリットは過去6四半期のうち5四半期が赤字に陥り、期限が迫る社債を償還できるか危ぶまれている。
10月には、コストを削減して財務体質を改善する取り組みの一環としてパイロット約330人を来年1月末で一時帰休にすると発表。老朽化したエアバス機23機を計5億1900万ドルで売却することも公表していた。