英中銀、利下げに慎重であるべき=グリーン政策委員
9月25日、イングランド銀行(英中央銀行)のグリーン金融政策委員は、長期的なインフレ圧力のリスクがあるため、利下げには慎重な姿勢で臨むべきとの考えを明らかにした。ロンドンで8月14日撮影(2024年 ロイター/Mina Kim)
[ロンドン 25日 ロイター] - イングランド銀行(英中央銀行)のグリーン金融政策委員は25日、長期的なインフレ圧力のリスクがあるため、利下げには慎重な姿勢で臨むべきとの考えを明らかにした。
「金融緩和には慎重かつ着実なアプローチが適切だと考えている」と講演で述べた。同氏は8月の金融政策委員会で利下げ開始に反対票を投じた。
中銀は8月の利下げ時に、インフレの持続性の違いを反映して、インフレに関する3つのシナリオを提示した。
グリーン氏は中間シナリオが最も可能性が高いが、インフレが長期化する可能性のほうが短期間で収まる可能性よりも高いとの見方を示した。
サービス価格上昇の一部の要素は過去1年間ほとんど減速しておらず、賃金の伸びは英中銀の標準的な経済モデルの予測よりも速いままだと述べた。
また弱い消費者需要が中銀の予測以上に回復する可能性もあるとした。
「経済活動に対するリスクは上向きだと考えている。これは長期的な中立金利が上昇していることを示唆している可能性があり、他の条件が同じであれば、われわれの政策スタンスは考えていたほど制限的ではない」と語った。