ニュース速報
ビジネス

アマゾンに改善指示、食品取引業者の扱い巡り英当局

2024年07月11日(木)20時10分

英国の食料品規制当局GCAは11日、米アマゾンに対し、取引業者の保護を目的とする業界規範の順守が十分でないとし、改善しなければ正式調査に踏み切ると警告した。英国で2022年撮影。(2024年 ロイター/Lee Smith/File Photo)

James Davey

[ロンドン 11日 ロイター] - 英国の食料品規制当局GCAは11日、米アマゾンに対し、取引業者の保護を目的とする業界規範の順守が十分でないとし、改善しなければ正式調査に踏み切ると警告した。

英国ではテスコ、セインズベリー、マークス&スペンサーなど主要食品小売業者14社に取引業者の公平な扱いを求めるGSCOP(Groceries Supply Code of Practice)という規範があり、急な契約の変更や契約解除の制限、契約解除の際に理由をきちんと説明することなどを定めている。アマゾンは2022年から対象となった。

GCAの2024年の年次調査によると、アマゾンがGSCOPを「一貫して」または「ほとんど」順守していると回答した取引業者は47%で23年の59%から低下した。アマゾンを除く対象業者の規範順守スコアは平均94%で前年と変わらなかった。

GCAはアマゾンに規範順守の実証に向け「迅速かつ包括的な行動」を指示。「アマゾンに取引業者の公正、合法的な取り扱いをさせるために適切かつ必要であれば正式な調査を開始することを辞さない」とした。問題ありと判断した場合、英国売上高の1%を上限とする罰金を科すことができる。

アマゾンの広報担当者は、昨年の調査結果を受けて、値上げ時の説明などで改善策をいくつか講じたとし「この結果には非常に失望しており、改善に取り組んでいる」と述べた。

ロイター
Copyright (C) 2024 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

中国、外資参入規制を緩和 25年版ネガティブリスト

ビジネス

米関税措置が為替含め市場に波及、実体経済に悪影響=

ビジネス

韓国LG電子、インド子会社のIPO延期=関係筋

ビジネス

米TI、第2四半期売上高見通しが予想超え アナログ
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:独占取材 カンボジア国際詐欺
特集:独占取材 カンボジア国際詐欺
2025年4月29日号(4/22発売)

タイ・ミャンマーでの大摘発を経て焦点はカンボジアへ。政府と癒着した犯罪の巣窟に日本人の影

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    教皇死去を喜ぶトランプ派議員「神の手が悪を打ち負かした」の真意
  • 2
    トランプ政権はナチスと類似?――「独裁者はまず大学を攻撃する」エール大の著名教授が国外脱出を決めた理由
  • 3
    【クイズ】「地球の肺」と呼ばれる場所はどこ?
  • 4
    「スケールが違う」天の川にそっくりな銀河、宇宙初…
  • 5
    日本の10代女子の多くが「子どもは欲しくない」と考…
  • 6
    アメリカは「極悪非道の泥棒国家」と大炎上...トラン…
  • 7
    【クイズ】世界で最もヒットした「日本のアニメ映画…
  • 8
    「生はちみつ」と「純粋はちみつ」は何が違うのか?.…
  • 9
    トランプの中国叩きは必ず行き詰まる...中国が握る半…
  • 10
    「アメリカ湾」の次は...中国が激怒、Googleの「西フ…
  • 1
    【クイズ】世界で最も「半導体の工場」が多い国どこ? 1位は意外にも...!?
  • 2
    「生はちみつ」と「純粋はちみつ」は何が違うのか?...「偽スーパーフード」に専門家が警鐘
  • 3
    しゃがんだ瞬間...「えっ全部見えてる?」ジムで遭遇した「透けレギンス」投稿にネット騒然
  • 4
    「スケールが違う」天の川にそっくりな銀河、宇宙初…
  • 5
    【渡航注意】今のアメリカでうっかり捕まれば、裁判…
  • 6
    【クイズ】「地球の肺」と呼ばれる場所はどこ?
  • 7
    女性職員を毎日「ランチに誘う」...90歳の男性ボラン…
  • 8
    【クイズ】売上高が世界1位の「半導体ベンダー」はど…
  • 9
    「100歳まで食・酒を楽しもう」肝機能が復活! 脂肪…
  • 10
    自宅の天井から「謎の物体」が...「これは何?」と投…
  • 1
    【話題の写真】高速列車で前席のカップルが「最悪の行為」に及ぶ...インド人男性の撮影した「衝撃写真」にネット震撼【画像】
  • 2
    健康寿命を伸ばすカギは「人体最大の器官」にあった...糖尿病を予防し、がんと闘う効果にも期待が
  • 3
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い国はどこ?
  • 4
    【心が疲れたとき】メンタルが一瞬で “最…
  • 5
    テスラの没落が止まらない...株価は暴落、業績も行き…
  • 6
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる…
  • 7
    間食はなぜ「ナッツ一択」なのか?...がん・心疾患・抜…
  • 8
    自らの醜悪さを晒すだけ...ジブリ風AIイラストに「大…
  • 9
    北朝鮮兵の親たち、息子の「ロシア送り」を阻止する…
  • 10
    【クイズ】世界で最も「半導体の工場」が多い国どこ…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中