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ECB、利下げへのコミットメント控えるべき=スロバキア中銀総裁

2024年02月29日(木)03時59分

欧州中央銀行(ECB)理事会メンバーのカジミール・スロバキア中銀総裁は28日のロイターのインタビューで、ECBは来週開催される理事会で利下げ開始にコミットすることは避けなければならないとの見解を示した。2016年12月撮影(2024年 ロイター/Ralph Orlowski)

[28日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)理事会メンバーのカジミール・スロバキア中銀総裁は28日のロイターのインタビューで、ECBは来週開催される理事会で利下げ開始にコミットすることは避けなければならないとの見解を示した。利下げを開始後は、金融政策緩和を着実に進めるために均等なペースで利下げを進めるべきだとの考えも表明した。

カジミール氏は「利下げを急ぐ理由はない」と前置きした上で、利下げ開始は「私は6月が望ましいと思う。4月ならば驚きで、3月は駄目だ」と指摘。

さらに「時期の設定は重要だ。私は円滑で着実な政策緩和の進展を望むからだ。そのためには最初の一歩にかなりの確信が必要だ」と言及した。

ECBはかつて、先行きに関するコミットメントを示したことがある。カジミール氏は時期尚早に手の内を示すような過去の間違いから学び、今回は「フォワードガイダンス」を避けるべきだと主張した。

カジミール氏は「ディスインフレは総合インフレ率では予想よりはるかに迅速に進んでいるが、コアインフレは賃金の動向が不透明なため、まだ確信が持てない」と説明。「団体交渉の結果が非常に重要となる。全般的には正しい軌道にあるが、まだそこに到達してはいない」と語った。

ロイター
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