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米11月求人件数、約3年ぶり低水準の879万件 FRB利下げに道

2024年01月04日(木)06時06分

11月の米雇用動態調査(JOLTS)は、求人件数が6万2000件減の879万件となった。2018年、シアトルのスターバックス店舗で撮影(2024年 ロイター/David Ryder)

[ワシントン 3日 ロイター] - 米労働省が3日発表した11月の雇用動態調査(JOLTS)は、求人件数が6万2000件減の879万件となった。労働市場の状況が緩和する中、3カ月連続で減少し、2021年3月以来約3年ぶりの低水準を付けた。米連邦準備理事会(FRB)による利下げ着手に道を開く可能性がある。

ロイターがまとめたエコノミスト予想は885万件だった。

10月分は873万3000件から885万2000件に上方改定された。

11月はまた、労働市場に対する信頼感の目安となる自発的な離職件数が21年2月以来の水準に落ち込み、米国の労働者が労働市場の変化を察しつつある可能性が示された。

ただそれでも、失業者1人当たりの求人件数は1.4件と、前月の1.36件から増加したほか、解雇件数は22年12月以来の低水準。労働市場の状況は依然としてかなり強いことも示された。

LPLファイナンシャル(ノースカロライナ州シャーロット)のチーフ・エコノミスト、ジェフリー・ローチ氏は「FRBは予想されている利下げを市場に準備させるにあたり、良好な位置に着けている」と指摘。ライトキャストのシニア・エコノミスト、レイラ・オケイン氏は、今回の統計にリセッション(景気後退)の兆候は見当たらなかったとし、「FRBは労働市場を悪化させることなく、インフレ抑制に成功している。こうした状態は今年も続く」との見方を示した。

<求人率横ばい、採用率は4年ぶり低水準>

求人率は5.3%と、前月から横ばい。部門別の求人件数は運輸・倉庫・公益事業が12万8000人減少したほか、連邦政府が5万8000人減少。一方、卸売業は6万3000人増加した。

企業の規模別では、求人の減少の全ては中堅・大企業のもので、中小企業の求人は依然として堅調。地域別では、南部で大きく減少した一方、中西部では求人が多い状態が続いた。

採用件数は36万3000人減の546万5000人と、20年4月以来の低水準。専門職・ビジネスサービス部門が16万3000人減少した。採用率は3.5%と、前月の3.7%から低下し、約4年ぶりの低水準を付けた。

自発的な離職件数は15万7000件減の347万1000件と、21年2月以来の低水準。専門職・ビジネスサービス部門で7万7000人減少した。

労働市場に対する信頼感の目安となる自発的な離職率は2.2%と、20年9月以来の低水準。

レイオフ・解雇件数は11万6000件減の152万7000件と、11カ月ぶりの低水準。レイオフ・解雇率は1.0と、3カ月連続で横ばいだった。

ロイターのエコノミスト調査によると、今週発表される12月米雇用統計では非農業部門雇用者数が16万8000人増になると予想されている。11月の統計では19万9000人増だった。

ロイター
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