日経平均は小幅続伸、薄商いのなか小動き

12月25日、東京株式市場で日経平均は、前営業日比84円98銭高の3万3254円03銭と、続伸して取引を終えた。2020年10月、東京で撮影(2023年 ロイター/Issei Kato)
[東京 25日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は、前営業日比84円98銭高の3万3254円03銭と、続伸して取引を終えた。前場は前週末の米国株式市場での流れを引き継ぎ主力株を中心に底堅い値動きとなったが、買い一巡後は新規の材料に乏しく、上値の重い展開となった。海外勢がクリスマス休暇に入り薄商い相場となる中、東証プライム市場の売買代金は3兆円を下回った。
日経平均は前営業日比245円高で高値を付けた後、次第に上げ幅を縮小し、後場は3万3200円台での小動きに終始した。市場では海外勢が休暇入りしたことに加え、国内勢も年末に向けてポジション調整を行っているとの見方があった。
後場の取引時間中、日銀の植田和男総裁が経団連の審議員会で講演し、政策変更にいつ踏み出すのか、現時点で「決め打ちはできない」と述べたが、市場では目立って材料視する動きはみられなかった。
市場では「きょう唯一のイベントとされていた植田総裁の講演を材料視する動きはみられなかった。今週は大きなイベントが少なく、年末はレンジ内での小動きとなりやすい」(松井証券の窪田朋一郎投資メディア部長)との声があった。
TOPIXは0.04%高の2337.4ポイントで取引を終えた。東証プライム市場指数は前営業日比0.04%高の1202.65ポイントだった。プライム市場の売買代金は2兆4958億4600万円だった。東証33業種では、値上がりはゴム製品、精密機器、医薬品など14業種で、値下がりは海運、パルプ・紙、鉄鋼など18業種、金属製品は変わらずだった。
個別では、川崎汽船、日本郵船、商船三井が5─8%超安となるなど、海運株が軒並み大幅安となった。デンマークの海運大手マースクが船舶運航再開に向けた準備を進めていると明らかにし、供給網の混乱などによって運賃が上昇するといった思惑が後退したことが背景。
そのほか、主力株ではファーストリテイリング、ソフトバンクグループ、NTTデータグループがしっかり。アドバンテスト、オリンパスはさえなかった。
新興株式市場は、東証グロース市場250指数が0.56%安の673.93ポイントと、続落した。きょうグロース市場に新規上場したナルネットコミュニケーションズは公開価格を8%下回る956円で初値をつけ、897円まで下落した後900円で引けた。同じく新規上場のASNOVAは公開価格(1091円)をわずかに上回る1095円で初値を形成し、1055円で引けた。
東証プライム市場の騰落数は、値上がりが632銘柄(38%)、値下がりは984銘柄(59%)、変わらずは43銘柄(2%)だった。
終値 前日比 寄り付き 安値/高値
日経平均 33254.03 +84.98 33414.51 33,221.57─33,414.51
TOPIX 2337.40 +0.97 2353.62 2,335.25─2,353.62
プライム市場指数 1202.65 +0.52 1210.12 1,201.56─1,210.12
スタンダード市場指数 1153.79 -2.68 1160.68 1,152.39─1,160.70
グロース市場指数 851.14 -5.51 860.46 850.82─861.28
グロース250指数 673.93 -3.81 681.13 673.23─681.55
東証出来高(万株) 95278 東証売買代金(億円) 24958.46