ニュース速報
ビジネス

米新規失業保険申請、23.1万件に増加 労働市場の緩和示唆

2023年11月17日(金)03時09分

米労働省が16日に発表した11日までの1週間の新規失業保険申請件数(季節調整済み)は1万3000件増の23万1000件となった。市場予想は22万件だった。労働市場を巡る状況が引き続き緩和していることを示唆した。(2023年 ロイター/Brendan McDermid)

[ワシントン 16日 ロイター] - 米労働省が16日に発表した11日までの1週間の新規失業保険申請件数(季節調整済み)は1万3000件増の23万1000件となった。市場予想は22万件だった。これは8月以来の高水準。労働市場を巡る状況が引き続き緩和していることを示唆した。

オックスフォード・エコノミクスのリードエコノミスト、ナンシー・バンデン・ホーテン氏は「米連邦準備理事会(FRB)がインフレが安定的に2%回帰への道筋を歩んでいると確信するには、労働市場と賃金の伸びの一段鈍化を確認する必要がある」と語った。

調整前の申請件数は1713件増の21万5874件だった。マサチューセッツ州とニューヨーク州の申請件数が急増し、オレゴン州とジョージア州の大幅減を相殺した。

新規失業保険申請件数の増加は、最近の雇用減速と軌を一にしている。10月は雇用の伸びが鈍化し、失業率は3.9%と2022年1月以来の高水準となった。

4日までの1週間の継続受給件数は3万2000件増の186万5000件となった。継続受給件数は9月以降増加している。

エコノミストの多くはこれについて、労働市場の重大な変化というよりも、季節調整面での要素が理由だとしている。来春に政府がデータを修正する際には問題は解消されると予想している。

ただ複数の専門家が、失業保険申請件数の持続的な増加は、より多くの人が失業期間を長く経験していることの表れだとの見方もあった。

ロイター
Copyright (C) 2023 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

赤沢経済再生相、米関税政策巡り「国益守る交渉したい

ワールド

ロシア人記者4人に懲役5年6月、反体制派ナワリヌイ

ワールド

メキシコ、米国から陸路燃料輸送を一時停止 違法取引

ワールド

トランプ米政権、国連平和維持活動への資金拠出打ち切
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:トランプショック
特集:トランプショック
2025年4月22日号(4/15発売)

大規模関税発表の直後に90日間の猶予を宣言。世界経済を揺さぶるトランプの真意は?

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    パニック発作の原因とは何か?...「あなたは病気ではない」
  • 2
    あなたには「この印」ある? 特定の世代は「腕に同じ印がある」説が話題...「インディゴチルドレン?」
  • 3
    間食はなぜ「ナッツ一択」なのか?...がん・心疾患・抜け毛の予防にも役立つ可能性【最新研究】
  • 4
    NASAが監視する直径150メートル超えの「潜在的に危険…
  • 5
    【クイズ】世界で2番目に「話者の多い言語」は?
  • 6
    中国はアメリカとの貿易戦争に勝てない...理由はトラ…
  • 7
    【心が疲れたとき】メンタルが一瞬で “最…
  • 8
    「世界で最も嫌われている国」ランキングを発表...日…
  • 9
    そんなにむしって大丈夫? 昼寝中の猫から毛を「引…
  • 10
    動揺を見せない習近平...貿易戦争の準備ができている…
  • 1
    【心が疲れたとき】メンタルが一瞬で “最強” になる「超短い一言」
  • 2
    間食はなぜ「ナッツ一択」なのか?...がん・心疾患・抜け毛の予防にも役立つ可能性【最新研究】
  • 3
    北朝鮮兵の親たち、息子の「ロシア送り」を阻止するための戦い...膨れ上がった「腐敗」の実態
  • 4
    クレオパトラの墓をついに発見? 発掘調査を率いた…
  • 5
    「ただ愛する男性と一緒にいたいだけ!」77歳になっ…
  • 6
    投資の神様ウォーレン・バフェットが世界株安に勝っ…
  • 7
    コメ不足なのに「減反」をやめようとしない理由...政治…
  • 8
    まもなく日本を襲う「身寄りのない高齢者」の爆発的…
  • 9
    動揺を見せない習近平...貿易戦争の準備ができている…
  • 10
    あなたには「この印」ある? 特定の世代は「腕に同じ…
  • 1
    中国戦闘機が「ほぼ垂直に墜落」する衝撃の瞬間...大爆発する機体の「背後」に映っていたのは?
  • 2
    「さようなら、テスラ...」オーナーが次々に「売り飛ばす」理由とは?
  • 3
    【話題の写真】高速列車で前席のカップルが「最悪の行為」に及ぶ...インド人男性の撮影した「衝撃写真」にネット震撼【画像】
  • 4
    「一夜にして死の川に」 ザンビアで、中国所有の鉱山…
  • 5
    「今まで食べた中で1番おいしいステーキ...」ドジャ…
  • 6
    市販薬が一部の「がんの転移」を防ぐ可能性【最新研…
  • 7
    健康寿命を伸ばすカギは「人体最大の器官」にあった.…
  • 8
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い…
  • 9
    テスラの没落が止まらない...株価は暴落、業績も行き…
  • 10
    【心が疲れたとき】メンタルが一瞬で “最…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中