インドネシア大統領、ルピア安まだ「問題ない」 税制優遇を示唆
[ジャカルタ 24日 ロイター] - インドネシアのジョコ大統領は24日、ここ最近の通貨ルピアの下落率は同国経済とインフレ目標にとってまだ「問題ない」とし、政府は成長を促進するための税制優遇措置を立案中だと述べた。
大統領は投資家が参加したセミナーで、中東紛争の激化や米国の金融引き締めに伴う資本流出により原油価格が高騰し、インドネシア経済に影響を与える可能性があると警告した。
ルピアの下落率については「インフレ目標だけでなく、実体経済にとっても金融業界にとってもまだ問題ない」と述べた。
ルピアは9月上旬に付けた直近の高値から4.7%下落し、リスクオフの中で売り圧力を受けている。
ルピアは24日、対ドルで0.66%上昇したものの、2020年以来の安値圏で推移している。
大統領は「長い目で見て準備しなければならない」と述べ、政府が13日現在で616兆ルピア(約388億4000万ドル)の現金を保有していることから、国家予算は2024年までショックに耐えられるとした。
また、不動産業界への税制優遇措置も準備しており、住宅購入に対する付加価値税の撤廃も含まれると明らかにした。