それでも日本は外国人労働者を大量に受け入れざるを得ない
今の日本に他の選択肢はない。出生率の向上もロボットの開発も、少子高齢化がもたらす社会的・経済的問題を解消できない。人口減少と労働力不足を補う唯一の方法は移民だけだ。
同時に移民の受け入れは、日本がこれまで経験したことがない社会的・文化的変化を想起させる。だが本当にそうだろうか。
100万人規模の難民が殺到したドイツの例から分かるように、外国人移民の急増は社会的緊張をつくり出す場合があるが、常にそうだとは限らない。シリア難民は内戦で社会が崩壊した祖国からやって来た。
社会的・経済的にプラスの効果を受け入れ国にもたらす移民は、全人口の約10 %を大きく超えない限り、通常は社会で温かく受け入れられている。
移民に対する意見はどうあれ、日本は高齢者の介護、財政の健全化、GDPの成長のために、いずれ大量の外国人労働者を受け入れるしかないだろう。
<本誌2018年11月13日号掲載>
※11月13日号(11月6日売り)は「戦争リスクで読む国際情勢 世界7大火薬庫」特集。サラエボの銃弾、真珠湾のゼロ戦――世界戦争はいつも突然訪れる。「次の震源地」から読む、日本人が知るべき国際情勢の深層とは。
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