嘘をばらまき続けたポンペオは、国務長官にふさわしくない
■地球温暖化
ポンペオは長年にわたり、地球温暖化の事実を受け入れず、「過激な環境保護運動」への敵意を示してきた。石油業界(共和党政治家への大口献金者だ)の主張を熱心に代弁するのは結構だが、非科学的な主張をしたり、嘘をついたりすべきではない。
■情報機関の「政治化」
CIA本部から漏れ伝わってくるところによると、ポンペオはCIA長官の職にありながら、大統領に政策を助言している。これは禁止されている行為だ。
CIA長官は情報提供に徹し、政策の指南はしないものとされている。ところが、ポンペオは、ホワイトハウスの立場に沿う情報を報告しているという。特に、ロシア政府の米大統領選介入疑惑に関する情報を和らげて伝えてきたようだ。
このように情報機関の情報をゆがめることは、国を危険にさらす。情報機関の役割は、大統領が聞きたいことを伝えることではなく、「権力者に真実を伝える」ことなのだから。
ポンペオが知性の持ち主であることは確かだが、国務長官にふさわしい資質を備えているとは言えない。
しかし、能力や常識がないがしろにされるのがトランプ政権だ。政権の上層部には、能力に欠ける人物や暴言王や嘘つき、政治的狂信者や愚か者が群れを成している。比較的マシなほうだとしても、ポンペオもそうした1人にほかならない......。
<本誌2018年5月1&8日号掲載>
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