プロの投資家はどんな本を読むのか。意外なオススメ本3冊は...
「偏差値が高い人」ではなく「人を喜ばせた人」が幸せになる
注目の第1位は、『投資家が「お金」よりも大切にしていること』(星海社新書)。「我田引水かもしれませんが......」と自身の著書を紹介した。
本書のテーマは、投資未経験者や投資が悪だと思っている人にイメージを変えてもらうこと。日本人が投資に悪いイメージを持つのは教育の影響が大きいと藤野氏は見ているが、根底にあるのは「偏差値重視」の思考から抜け出せないことだ。
偏差値は50が平均のため、「勝ち組と負け組が分かれる仕組みをつくり出している」と藤野氏は指摘。偏差値が高い子供は「いい大学」に入ることで周囲から認められ、後に「いい会社」に入る。これは結果的に、「感じが悪い人」を生み出す可能性があるという。
「社会に出て『俺は君より頭がいいからすごい』と言うのは、ただの感じが悪い人。社会で成功するのは、新しい商品やサービスを生み出し、周りを喜ばせる人だ」
新しいアイデアを通じてより多くの人をワクワクさせることができる人が成功者と言えるのであり、本当は子供の頃からそれを教えるべきだと藤野氏は言う。そして、本書で世の中の人に伝えたいことについてこう話す。
「自分主体で世の中をよくしようとできる人は、経済的に成功するだけでなく、多くの人に慕われて、結果的に友達やパートナーに恵まれる。単なる投資じゃなくて、社会のために前向きなエネルギーを投下して世の中のために尽くすこと。それをした人が幸せになれる」
投資の知識や哲学を学べるだけでなく、社会を活性化させるエネルギーが湧いてくるかもしれない3冊。秋の夜長に、手に取ってみてはいかがだろうか。
構成・酒井理恵
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