最新記事

インタビュー

台本なしの自然界をそのまま。アフリカ系女優がナビする動物ドキュメンタリー

Being the “Voice of God”

2019年09月17日(火)18時05分
ジャニス・ウィリアムズ

©2019 JDP/BBC/DISCOVERY CHANNEL

<ケニア育ちの女優ルピタ・ニョンゴがナレーターを務める『セレンゲティ』は大草原に生きる野生動物の姿が心を揺さぶる>

8月からディスカバリーチャンネルで放映が始まったドキュメンタリー『セレンゲティ』。視聴者はアフリカの広大なサバンナに降り立ち、痛ましくも心温まる動物たちのドラマを目の当たりにすることになる。

ナレーターを務めるのは、『それでも夜は明ける』でアカデミー助演女優賞に輝き、『スター・ウォーズ』や『ブラックパンサー』でもおなじみのルピタ・ニョンゴ。両親はケニア人で、メキシコで生まれ、ケニアで育った人気女優だ。

africa02.jpg

追う側と追われる側双方の動物の姿を目の当たりにして、強い印象を受けたと語るニョンゴ  JOHN LAMPARSKIーWIREIMAGE/GETTY IMAGES (NYONG'O)

同作はタンザニア最大の国立公園セレンゲティを舞台に動物たちの足取りを追い、6エピソードから成る壮大な物語を紡ぎ上げた。主役の動物たちの「欲求や恐怖や希望」が手に取るように分かり、「彼らを応援したくなる」と、ニョンゴは言う。初めてナレーションに挑んだ感想を、本誌ジャニス・ウィリアムズが聞いた。

――この企画に加わったきっかけは?

(共同プロデューサーの)サイモン・フラーが、動物の視点からドキュメンタリーを撮るというアイデアを以前から話してくれていた。私は時々(動物ものを)楽しく見る程度で、専門家でも熱心なファンでもない。それでも斬新なアイデアだと分かった。

そういう視点のドキュメンタリーは見たことがなかったし、面白い着想だと思った。セレンゲティは私の祖国(ケニア)に隣接する公園で、行ったことはないけど、雄大な自然が残る素晴らしい場所だと知っていた。そこで動物たちと共に過ごし、彼らのことを身近に学べるなんて、またとないチャンスだと思った。

――ドキュメンタリーの制作過程で現地に入り、実際に動物たちの姿を見て、最も衝撃を受けたことは?

アフリカのサバンナやそこにいる野生動物は、特に目新しい感じはしなかった。サファリツアーには何度も行っていたから。

でも驚いたのは、よくよく知れば、どの動物も私たちにとても似ていること。

このドキュメンタリーは見事なやり方で、捕食する側と獲物になる側の動物を追っているから、その両方に感情移入することになる。特定の血縁集団のそれぞれのメンバーを継続的に追っているため、家族のつながりやその移り変わりが分かり、どうか生き延びてほしいと切に願うようになる。

でも捕食動物と獲物の双方に感情移入すると、ハラハラしていたたまれない気持ちになる。どちらにも勝ってほしいと思ってしまう。

あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

ECB高官、トランプ関税は世界経済の安定脅かすと警

ビジネス

英サービスPMI、3月52.5に下方改定 米関税や

ビジネス

アングル:トランプ波乱の中で「光明」か、三菱商の還

ワールド

焦点:米相互関税に政治リスク、中間選挙へ共和党に逆
あわせて読みたい

RANKING

  • 1

    残忍非道な児童虐待──「すべてを奪われた子供」ルイ1…

  • 2

    2つのドラマでも真実に迫れない、「キャンディ・モン…

  • 3

    人肉食の被害者になる寸前に脱出した少年、14年ぶり…

  • 4

    「SNSで話題の足裏パッドで毒素は除去されない」と専…

  • 5

    石けんや歯磨き粉に含まれるトリクロサンの危険性──…

  • 1

    残忍非道な児童虐待──「すべてを奪われた子供」ルイ1…

  • 2

    人肉食の被害者になる寸前に脱出した少年、14年ぶり…

  • 3

    「SNSで話題の足裏パッドで毒素は除去されない」と専…

  • 4

    2つのドラマでも真実に迫れない、「キャンディ・モン…

  • 5

    アメリカ日本食ブームの立役者、ロッキー青木の財産…

  • 1

    残忍非道な児童虐待──「すべてを奪われた子供」ルイ1…

  • 2

    レザーパンツで「女性特有の感染症リスク」が増加...…

  • 3

    「日本のハイジ」を通しスイスという国が受容されて…

  • 4

    人肉食の被害者になる寸前に脱出した少年、14年ぶり…

  • 5

    「SNSで話題の足裏パッドで毒素は除去されない」と専…

MAGAZINE

LATEST ISSUE

特集:引きこもるアメリカ

特集:引きこもるアメリカ

2025年4月 8日号(4/ 1発売)

トランプ外交で見捨てられ、ロシアの攻撃リスクにさらされるヨーロッパは日本にとって他人事なのか?