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サウジアラビア人社長の日本愛が創る「日本の中東ソフトパワー」
教育への影響:サウジアラビアにおけるアニメ教育の導入
ブカーリ氏の思いを実現する力は凄まじく、現在はサウジアラビア政府も動かしており、同国の教育プログラムを変えることにさえ成功している。なんと、サウジアラビアの中高生向けの学校の授業には「アニメ」が正式に組み込まれているのだ。ただし、それも単純にアニメの楽しさを学ぶという趣旨ではない。
「その全ては日本のアニメに込められた人間としての成長などの要素を学ぶことが本当の目的だ。」とブカーリ氏は力を込めて語った。
同社はアニメのIP管理にも優れており、キャプテン翼などのアニメコンテンツを中東地域やサウジアラビアでヒットさせ、上述のグレンダイザーも今後同地域で配給されることが決まっている。現地においては、日本企業にとっては頼れるパートナーであることは間違いない。しかし、そこにはあくまでもビジネスとしての付き合いを重視する欧米のパートナーとは根本的な違いがあるように感じた。
ブカーリ氏が持つような日本に対する深い思いこそがビジネスの根幹には文化やコンテンツを扱うビジネスには必要だ。
文化交流を深めるソフトパワー:アニメを通じた日本とサウジアラビアの絆
筆者はこのブカーリ氏の日本人の精神性に着目した視点こそが日本のソフトパワーが形成してきた成果であると確信した。アニメの世界市場の規模成長などの表面的な部分では見えない、日本が歴史の中で培ってきたソフトパワーとアニメという新しい力の融合が重要なのだ。
文化の違い、言語の違い、立場の違いなど、国際関係を考える上での課題は無数に存在している。その際に、自国のソフトパワーが持つ力は共通の価値観を他国の人々との間で形成していく上で非常に有効だ。
サウジアラビアと日本のアニメを通じた相互交流の浸透、そしてその裏側に存在する深い部分で通じた精神性の共有、このような視点を持った友好関係こそが日本が国際社会で信に理解され生き残る道の土台となっていくだろう。
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