外国人同士が「目配せ」する、日本人には言いづらい「本音」
こういった話をすると必ず「日本は日本人のものだ、日本人が決定して当然」という批判を受ける。それは至極もっともである。私は何も外国人の参政権を求めているわけでも、日本文化の否定をしているわけでもない。日本が本当に外国人にとっても生きやすく働きやすい社会を目指すならば、外国人の目線に立った対策が絶対に必要だと言っているのである。
外国人が日常生活で感じる多くの問題は、日本人から見れば些細なことなのかもしれない。しかし、日本に暮らす外国人の多くは日本が大好きである一方、同時に日本社会についての不満やクレームを表に出さないように気を配って生きている。それは言っても無駄であり、自分が嫌われて生きづらくなるだけだと感じているからだ。
すれ違いざまの外国人同士の短いサインの交換に込められている、外国人の本音を聞かないことには、外国人の住みやすい日本にはならない。
石野シャハラン
SHAHRAN ISHINO
1980年イラン・テヘラン生まれ。2002年に留学のため来日。2015年日本国籍取得。異文化コミュニケーションアドバイザー。シャハランコンサルティング代表。YouTube:「イラン出身シャハランの『言いたい放題』」
Twitter:@IshinoShahran

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