「沈黙は金」を押し付けるワンチームならいらない
外国人にとって、日本が、文化的にも経済的にもキャリア的にも人間関係的にも魅力的な国であり続ければ、より多くの優秀な外国人が集まってくる。高齢化・少子化に伴う人口減少が予想される日本を、経済的に今後も維持発展させようとすれば、より多くの外国人を呼び寄せる魅力が必要である。
そして、日本に集まってきた「人財」(私はあえてこの言葉を使っている)を、ワンチームにする必要がある。私は、ラグビー日本代表の外国人選手たちはその先駆けだと思っている。
日本のパスポートは、世界一精密で格好が良い。それなのに、持っている人は国民の4人に1人しかいないそうだ。
私は、いつも自分の日本のパスポートを見ると日本人であることが誇らしく思える。パスポートを手に取れば、あの素晴らしいラグビー日本代表を見たときのように、日の丸を背負って世界を相手に戦いたくなるはずだ。そのような自覚が広まって初めて、世界の「人財」が集まるワンチームの日本になれる。
石野シャハラン
SHAHRAN ISHINO
1980年イラン生まれ。2002年に留学のため来日。日本人女性と結婚し、2015年日本国籍取得。異文化コミュニケーションアドバイザー。シャハランコンサルティング代表。@IshinoShahran
<本誌2020年1月7日新年合併号掲載>

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