最新記事
パレスチナ

「トランプの資産も安全ではない」トランプが所有するゴルフ場をパレスチナ支援団体が破壊

Donald Trump's Golf Course Wrecked by Pro-Palestine Protesters

2025年3月12日(水)11時15分
ブレンダン・コール
ゴルフをするトランプ大統領。抗議の対象はトランプ大統領本人にとどまらない。

抗議の対象はトランプ大統領本人にとどまらない。 L.E.MORMILE-shutterstock

<トランプが提示するガザ再建計画への抗議の波は、トランプの資産へも押し寄せる>

スコットランドのサウス・エアシャーにある、800エーカー(約3.2平方キロメートル)のトランプ・ターンベリー・ゴルフリゾート。2014年にドナルド・トランプ大統領が購入したこのゴルフリゾートが、パレスチナ支援団体「パレスチナ・アクション」による抗議活動のターゲットとなった。ゴルフリゾートの地面や建物には赤いペンキが塗られ、「ガザは売り物ではない」という文言やトランプへの侮辱的な言葉が書かれるといった被害を受けた。コースのグリーンも掘り起こされている。

【動画】赤ペンキを塗りたくられたトランプ・ターンベリー・ゴルフリゾート

パレスチナ・アクションは「トランプがガザを自分の物のように好き勝手しようとする姿勢に抗議する。トランプの所有物も抗議の対象となることを示した」と声明を出した。本誌の取材に対しても、「トランプ政権によるガザ地区の破壊、民族浄化、乗っ取り計画に抗議するために行動した」と回答している。


2023年10月7日に始まったイスラエルとイスラム武装組織ハマスの戦闘は、ガザ地区に壊滅的な被害をもたらした。25年1月に一時停戦が成立し、現在もガザの将来について国際的な議論が続いている。

トランプは2月、ガザを「中東のリビエラ」に変える構想を発表。イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相は、トランプの構想を「先見の明がある」と評価しつつ、ガザでのハマスやパレスチナ自治政府の関与を完全に排除する意向を示した。

しかし、同構想はガザ地区のパレスチナ人200万人を近隣のアラブ諸国に移住させることを含んでいることなどから、国際社会から大きな批判を浴びている。

試写会
『シンシン/SING SING』ニューズウィーク日本版独占試写会 45名様ご招待
あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

ロシア、米のウクライナ停戦案に懐疑的 高官筋が指摘

ワールド

中国商務省がウォルマートと協議、米関税コスト転嫁報

ワールド

ゼレンスキー氏故郷と南部オデーサにミサイル攻撃、少

ビジネス

「ザラ」のインディテックス、24年度10.5%増収
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:日本人が知らない 世界の考古学ニュース33
特集:日本人が知らない 世界の考古学ニュース33
2025年3月18日号(3/11発売)

3Dマッピング、レーダー探査......新しい技術が人類の深部を見せてくれる時代が来た

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    テスラ販売急減の衝撃...国別に見た「最も苦戦している市場」とは
  • 2
    【クイズ】アメリカを貿易赤字にしている国...1位は中国、2位はメキシコ、意外な3位は?
  • 3
    白米のほうが玄米よりも健康的だった...「毒素」と「腸の不調」の原因とは?
  • 4
    うなり声をあげ、牙をむいて威嚇する犬...その「相手…
  • 5
    スイスで「駅弁」が完売! 欧州で日常になった日本食、…
  • 6
    テスラ離れが急加速...世界中のオーナーが「見限る」…
  • 7
    テスラ失墜...再販価値暴落、下取り拒否...もはやス…
  • 8
    トランプ=マスク独裁は許さない── 米政界左派の重鎮…
  • 9
    「テスラ時代」の崩壊...欧州でシェア壊滅、アジアで…
  • 10
    メーガン妃が「菓子袋を詰め替える」衝撃映像が話題…
  • 1
    テスラ失墜...再販価値暴落、下取り拒否...もはやステータスではなく「負債」?
  • 2
    「テスラ時代」の崩壊...欧州でシェア壊滅、アジアでも販売不振の納得理由
  • 3
    テスラ販売急減の衝撃...国別に見た「最も苦戦している市場」とは
  • 4
    【クイズ】アメリカを貿易赤字にしている国...1位は…
  • 5
    メーガン妃が「菓子袋を詰め替える」衝撃映像が話題…
  • 6
    うなり声をあげ、牙をむいて威嚇する犬...その「相手…
  • 7
    テスラ離れが急加速...世界中のオーナーが「見限る」…
  • 8
    「コメが消えた」の大間違い...「買い占め」ではない…
  • 9
    「これがロシア人への復讐だ...」ウクライナ軍がHIMA…
  • 10
    著名投資家ウォーレン・バフェット、関税は「戦争行…
  • 1
    テスラ離れが急加速...世界中のオーナーが「見限る」ワケ
  • 2
    「テスラ時代」の崩壊...欧州でシェア壊滅、アジアでも販売不振の納得理由
  • 3
    口から入ったマイクロプラスチックの行く先は「脳」だった?...高濃度で含まれる「食べ物」に注意【最新研究】
  • 4
    テスラ失墜...再販価値暴落、下取り拒否...もはやス…
  • 5
    「健康寿命」を延ばすのは「少食」と「皮下脂肪」だ…
  • 6
    がん細胞が正常に戻る「分子スイッチ」が発見される…
  • 7
    戦場に「北朝鮮兵はもういない」とロシア国営テレビ.…
  • 8
    人気も販売台数も凋落...クールなEVテスラ「オワコン…
  • 9
    細胞を若返らせるカギが発見される...日本の研究チー…
  • 10
    テスラ販売急減の衝撃...国別に見た「最も苦戦してい…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中