絶壁のウクライナ──あの「決裂」後初の高官協議でトランプを喜ばせる譲歩は可能か
Ukraine Readies for Make-or-Break Saudi Showdown With Trump Team
「運命共同体」としてウクライナを支援するヨーロッパの国々は、ウクライナは和平交渉にあたって強気の立場を維持するべきだと主張している。ゼレンスキーも、プーチンは和平を望んでおらず、ウクライナ侵攻が成功すればヨーロッパのほかの国々も攻撃するだろうと警告している。
一方、ウクライナに選択の余地はあまりないと言うのは、ブリュッセルに本拠を置くシンクタンク「国際危機グループ」だ。同グループは先週、アメリカがウクライナに安全の保証を提供する可能性は「ほとんどない」と指摘。ウクライナは自分たちの要求を押し通すのをやめて、ウクライナの長期的な安全保障を確保するためにアメリカと別の道を模索すべきだと述べた。
軍事支援の見返りにトランプが欲しているウクライナの鉱物資源をめぐる権益にしても、それだけでは支援を再開させるのには不十分かもしれないと米NBCは報じた。匿名の関係者の話として、トランプはウクライナ大統領選挙の実施を検討すること、場合によってはゼレンスキーが大統領の座を退くことも望んでいると伝えた。
トランプの姿勢はウクライナよりロシアに対して融和的なように見えるが、ロシア軍がウクライナの都市への攻撃を激化させたのを受けてロシアに新たな制裁を科すと脅しもかけている。

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