トランプ政権の「あんちょこ」とされる米右派の過激な政策提言書「プロジェクト2025」、関係者が続々と政権入り
The Project 2025 Contributors Helming the Trump Administration

連邦政府解体から不法移民の大量送還、大統領権限の強化など、トランプ政権の政策の青写真と言われる「プロジェクト2025」 Wall Street Journal/YouTube
<選挙中は距離を置いていたトランプだが、執筆者らを次々と政治任用ポストに任命している>
2023年の米大統領選挙の前年、右派シンクタンクのヘリテージ財団は「プロジェクト2025」という政策提言を発表した。全900ページという膨大な量の提言には、小さい政府、国境警備の強化、移民関連の法律の厳格化といった、いかにも右派らしい政策が並んでいる。
そのプロジェクト2025の関係者のうち、少なくとも31人がトランプ政権のポストに指名されたという。
プロジェクト2025は大統領選挙中から議論を呼んでいた。トランプが当選したらプロジェクト2025の政策を実施するつもりだと、民主党は批判していた。
当のドナルド・トランプは選挙期間中、プロジェクト2025の内容の一部は「ばかげていて救いようがないひどさ」だと評していた。だが当選後はタイムズ紙の取材に対し、賛成できない部分もあるものの、すべてに反対なわけではないと言い方が変わった。
これまでにトランプは、政権の要職にプロジェクト2025の関係者を4人、指名している。中にはラッセル・ボート(行政管理予算局局長)やジョン・ラトクリフ(CIA長官)のように、閣僚級のポストに指名された者もいる。