苦境のロシア経済、トランプ大統領の早期終戦案は「渡りに船」
通商の激変や競争の減少でビジネスチャンスをつかんだ企業もある。例えば衣料品販売のメロン・ファッション・グループは消費需要の波に乗って売り上げを着実に伸ばしている。この2年間にブランドが大幅に拡大し、2023年以降、新規出店店舗の平均規模が2倍に拡大した。
しかし多くの企業は高金利にあえいでいる。「現在の貸出金利では新たな開発プロジェクトを立ち上げるのは困難だ。以前は広がっていた投資家の輪は縮小し、残った投資家も銀行の融資条件に大きく左右されている」と、物流大手オリエンティルの創業者エレーナ・ボンダルチュク氏は金利上昇の影響を指摘した。
内部資料によると、ロシアが直面する主な経済リスクとして原油価格の下落、財政面の制約、企業の不良債権の増加などが挙げられている。またトランプ氏はウクライナ問題で譲歩の可能性を示唆する「アメ」をぶら下げる一方、合意が成立しなければ追加制裁を科すと「ムチ」もちらつかせている。
マクロアドバイザリーの最高経営責任者(CEO)クリス・ウィーファー氏は「米国は経済的に大きな影響力を持っている。だからロシア側も交渉の席につくことを望んでいる」とロシアの立場を解説。「米国はこう言っているのだ。『協力するなら制裁を緩和できるが、応じなければ状況をさらに悪化させることもできる』と」


アマゾンに飛びます
2025年4月8日号(4月1日発売)は「引きこもるアメリカ」特集。トランプ外交で見捨てられた欧州。プーチンの全面攻撃リスクにさらされるヨーロッパは日本にとって他人事なのか?
※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら