人気も販売台数も凋落...クールなEVテスラ「オワコン化」の理由

Teslas Used to Be Cool. For Liberals, Now They're Anything But

2025年2月20日(木)16時30分
ヘスス・メサ

「反イーロン・テスラ・クラブ」爆誕

マスク氏の公人としての人格は、突拍子もない天才億万長者から、保守と同調したがるインターネットの挑発者へと変貌した。2024年の選挙でドナルド・トランプ大統領を支持し、極右過激派のレッテルを張られたドイツのための選択肢(AfD)党を支持したことは、ヨーロッパではあまり好意的に受け止められていない。

ヨーロッパの重要市場での販売落ち込みは、米国と違ってフランスやスペイン、ドイツのように歴史の傷跡が今も残る国では、国粋主義的発言で支持を伸ばす政党への肩入れが必ずしも売り込みにならない現実を見せつけた。

しかも、マスク氏は「言論の自由」を掲げてTwitterをXに転換させながら、同時に政府効率化省(DOGE)トップとして大幅な予算削減を推進し、リベラル派の多くが守りたい機関を標的に据える。

幻滅したテスラ車のオーナーは工夫を凝らしている。ハンドメイド商品販売サイトのEtsyでは、「I Bought This Before We Knew Elon Was Crazy(これを買ったのはイーロンがクレイジーだと分かる前)」「Anti-Elon Tesla Club(反イーロン・テスラ・クラブ)」などのバンパーステッカーがトレンドに浮上し、それぞれ何千枚も売れている。かつて熱狂的ファンだったオーナーは、今、テスラに乗ることは、仲間内で「MAGAハットを着けてハンドルを握るような気分」とWIREDに打ち明けた。

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